鉄欠乏性貧血の治療に、鉄化合物は何の役に立つのか？

著者: ArvasA, GürE

原題: Are ferric compounds useful in treatment of iron deficiency anemia?

概要

鉄欠乏性貧血は一般的な状態であり、鉄剤がしばしば治療に使用されているものの、さまざまな鉄化合物の有効性については不明な点がある。本研究は、鉄欠乏性貧血の乳児において、ポリマルトース鉄と硫酸第一鉄の2つの鉄剤を比較した。本研究では、硫酸第一鉄は、ポリマルトース鉄よりも、鉄と赤血球の血液レベルを改善する上で効果的であることがわかった。

論文詳細　

原文の要約 :

The effect of ferric compounds in therapy of iron deficiency anemia is doubtful; however, the absorption of iron is not affected negatively by food or drugs. In our Well Baby Clinic, ferric polymaltose (6 mg/kg/d) was given to 59 infants (Group 1) and ferrous sulphate (same doses) was given to 64 in...掲載元で要旨全文を確認する

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鉄欠乏性貧血の治療にフェリッック化合物は有効か？

鉄欠乏性貧血の治療におけるフェリッック化合物の効果は疑問視されていますが、鉄の吸収は、食物や薬物によって悪影響を受けません。当院の乳幼児健診では、鉄欠乏性貧血の59人の乳児（グループ1）にフェリッックポリマルトース（6mg/kg/日）、64人の乳児（グループ2）に硫酸第一鉄（同用量）（それぞれ74±9日、70±7日）を投与しました。これらの乳児は、鉄欠乏性貧血であり、治療は継続的でした。フェリッックポリマルトースは、硫酸第一鉄ほど効果的ではありませんでしたが、ヘモグロビンと血清鉄を増加させました。平均赤血球容積と血清フェリチンは、治療後も有意に変化しませんでした。そのため、治療には硫酸第一鉄のみを使用することを好みます。

フェリッック化合物は硫酸第一鉄に劣る？

この研究では、鉄欠乏性貧血の治療において、フェリッックポリマルトースは硫酸第一鉄ほど効果的ではないことが示されました。フェリッックポリマルトースは、硫酸第一鉄と比較して、ヘモグロビンと血清鉄を増加させましたが、平均赤血球容積と血清フェリチンには有意な変化は見られませんでした。そのため、鉄欠乏性貧血の治療には、硫酸第一鉄を使用することが推奨されます。