[お茶の木油（メラレウカ・オルターニフォリア）の口腔内微生物に対する抗菌効果].

著者: KulikE, LenkeitK, MeyerJ

原題: [Antimicrobial effects of tea tree oil (Melaleuca alternifolia) on oral microorganisms].

概要

ティーツリーオイル（TTO）は、in vitroでさまざまな口腔微生物に対して有効であることが判明した。最も感受性が高いのは、アクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンス、フソバクテリウム・ニュクレアタム、およびポルフィロモナス・ジンジバリスであった。本研究では、TTO溶液とゲルの抗菌活性を、クロルヘキシジンジグルコン酸とPlakOutと比較した。

論文詳細　

原文の要約 :

The essential oil of Melaleuca alternifolia (tea tree oil) exhibits antimicrobial activity against a wide range of Gram-positive and Gram-negative bacteria, yeasts and fungi. In this study the bacteriostatic and bacteriocidal/fungicidal activity of a tea tree oil solution, of a new tea tree oil (Teb...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

ティーツリーオイルの口腔内微生物に対する抗菌効果

ティーツリーオイル（メラレウカ・オルタナフォリア）のエッセンシャルオイルは、幅広いグラム陽性菌、グラム陰性菌、酵母、真菌に対して抗菌活性を示します。本研究では、ティーツリーオイル溶液、新しいティーツリーオイル（Tebodont）、それぞれのプラセボゲル、クロルヘキシジンジグルコン酸溶液、PlakOutの10種類の口腔内微生物に対するインビトロでの静菌作用と殺菌／殺真菌作用を調べました。ティーツリーオイル溶液の最小発育阻止濃度は0.0293％から1.25％、ティーツリーオイルゲルの最小発育阻止濃度は0.0082％から1.25％でした。ティーツリーオイル溶液の最小殺菌／殺真菌濃度は0.0521％から2.5％、ティーツリーオイルゲルの最小殺菌／殺真菌濃度は0.0098％から3.33％でした。最も感受性が高かったのは、アクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンス、フソバクテリウム・ニュークレアツム、ポルフィロモナス・ジンジバリスであり、ストレプトコッカス・ミュータンスとプレボテラ・インテルメディアは最も感受性が低かったです。クロルヘキシジンジグルコン酸溶液とPlakOutの最小発育阻止濃度と最小殺菌濃度は、いずれも0.0002％から0.0125％でした。

ティーツリーオイルの抗菌効果は様々

ティーツリーオイルは、砂漠の植物のように厳しい環境でも生き抜く力を持つ、まさに自然の恵みです。本研究では、ティーツリーオイルが様々な口腔内微生物に対して効果的に働くことを明らかにしました。特に、アクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンスやフソバクテリウム・ニュークレアツムなど、歯周病の原因となる菌に対して強い抗菌作用を示しました。これらの結果から、ティーツリーオイルは口腔内の健康維持に役立つ可能性が示唆されます。

ティーツリーオイルは口腔内の健康維持に役立つ

ティーツリーオイルは、砂漠の植物のように、口腔内という過酷な環境でも活躍できる、まさに自然の力です。本研究では、ティーツリーオイルが歯周病などの口腔内感染症の原因となる菌に対して効果的な抗菌作用を示すことがわかりました。そのため、ティーツリーオイルは、歯磨き粉やマウスウォッシュなどの口腔ケア製品に配合することで、口腔内の健康維持に役立つ可能性があります。ただし、ティーツリーオイルは刺激が強い場合もあるため、使用する際は注意が必要です。

ラクダ博士の結論

ティーツリーオイルは、砂漠の植物のように、厳しい環境にも耐える力強さを持つ、まさに自然の力です。本研究では、ティーツリーオイルが口腔内微生物に対して効果的に働くことを明らかにしました。この研究結果は、ティーツリーオイルが口腔内の健康維持に役立つ可能性を示唆し、今後の口腔ケア製品開発に貢献するでしょう。