定期的な吸入ブデソニドを服用している喘息の子供の、呼気中一酸化窒素に対する、サルメテロール対モンテルーカストの相補的な効果の比較

著者: BisgaardHans, BuchvaldFrederik

原題: Comparisons of the complementary effect on exhaled nitric oxide of salmeterol vs montelukast in asthmatic children taking regular inhaled budesonide.

概要

本研究では、すでに吸入ステロイドを定期的に服用している喘息児における、サルメテロールまたはモンテルカストの呼気中一酸化窒素（FeNO）レベルへの影響を比較した。研究の結果、サルメテロールは、モンテルカストまたはプラセボよりも、FeNOレベルを有意に低下させる効果があった。サルメテロールは、プラセボと比較して肺機能を有意に改善したが、モンテルカストはプラセボと比較して有意な改善を示さなかった。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Inhaled, long-acting beta2-agonists or antileukotrienes are alternatives as add-on therapy for asthmatic children taking regular inhaled steroids. Any complementary effects would be relevant to the choice between these alternatives. Exhaled nitric oxide (FeNO) may reflect these effects. ...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

喘息治療におけるサルメテロールとモンテルカストの効果比較

喘息治療では、吸入ステロイドを定期的に使用しますが、さらなる効果を求めてβ2刺激薬やロイコトリエン拮抗薬が併用されることがあります。吸入ステロイドで効果が得られない子供たちに、サルメテロールとモンテルカストを併用した場合の効果を比較した研究です。研究では、一酸化窒素(FeNO)を指標として、サルメテロール、モンテルカスト、プラセボの3群を比較しました。サルメテロール群ではFeNO値が有意に上昇し、モンテルカスト群とプラセボ群では有意な変化は見られませんでした。また、サルメテロール群では肺機能も有意に改善されました。一方、モンテルカスト群では肺機能の改善は見られませんでした。

サルメテロールはFeNO値と肺機能を改善

本研究の結果から、サルメテロールはモンテルカストよりもFeNO値と肺機能の改善に効果があることが示唆されます。しかし、モンテルカストはFeNO値や肺機能の改善には効果が認められませんでした。

喘息の治療選択肢を考える上で重要な知見

この研究は、喘息の治療選択肢を考える上で重要な知見を与えてくれます。サルメテロールは、吸入ステロイドで効果が得られない子供たちに、効果的な併用療法となる可能性があります。ただし、モンテルカストは、この研究では効果が認められませんでした。喘息の治療は個人によって最適な方法が異なります。医師とよく相談し、自分に合った治療法を選びましょう。

ラクダ博士の結論

サルメテロールは、吸入ステロイドだけでは効果が得られない喘息の子供たちに、効果的な選択肢となる可能性があります。モンテルカストは、この研究では効果が認められませんでした。喘息の治療は個人によって最適な方法が異なるので、医師と相談して自分に合った治療法を選びましょう。ラクダ博士も、健康な生活を送るために、適度な運動とバランスのとれた食事を心がけています。皆さんも、健康的な生活を送りましょう！