ハーシーメディカルセンターで分離されたバンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌株の抗菌感受性

著者: AppelbaumPeter C, BozdoganBulent, BrowneFrederick A, EselDuygu, WhitenerCynthia

原題: Antibacterial susceptibility of a vancomycin-resistant Staphylococcus aureus strain isolated at the Hershey Medical Center.

概要

本研究は、バンコマイシン耐性株である黄色ブドウ球菌株HMC3のさまざまな実験薬剤に対する感受性を調査した。研究者らは、セファロスポリン、グリコペプチド、リポペプチド、および新しいフルオロキノロンなど、いくつかの薬剤がVRSA HMC3に対して有効であることを発見した。

論文詳細　

原文の要約 :

Staphylococcus aureus strain HMC3 isolated at the Hershey Medical Center, was resistant to vancomycin (VRSA) through the presence of the vanA resistance gene; it also contained mecA, erm(A), erm(B), tet(K) and aac(6')-aph(2"), conferring resistance to licensed beta-lactams, macrolides, tetracycline ...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌に対する抗菌薬感受性

ハーシーメディカルセンターで分離された黄色ブドウ球菌株HMC3は、vanA耐性遺伝子の存在によりバンコマイシン耐性（VRSA）を示しました。また、mecA、erm（A）、erm（B）、tet（K）、aac（6'）-aph（2'）を含み、市販のβラクタム系、マクロライド系、テトラサイクリン系、アミノグリコシド系に対して耐性を示しました。

HMC3はまた、GyrAとGrlBに変異があり、市販のキノロン系薬剤に対して耐性を示しました。VRSA HMC3に対して低MIC（<2 mg/L）を示した実験薬には、セファロスポリン系BAL9141とRWJ-54428、グリコペプチド系オリタバンシンとダルババンシン、リポペプチド系ダプトマイシン、グリコリポデプシペプチド系ラムプラニン、新規フルオロキノロン系WCK 771 A、WCK 1153、DK-507k、シタフロキサシン、DNAナノバインダーGS02-02などがありました。これらの薬剤はすべて殺菌性であり、トリメトプリム/スルファメトキサゾールとテイコプラニン（MIC 4 mg/L）も殺菌性でした。オキサゾリジノン系リネゾリドとランベゾリド、注射用ストレプトグラミン系キヌプリスチン/ダルフォプリスチン、DNAナノバインダーGS2-10547とGS02-104、ペプチドデホルミラーゼ阻害剤NVP-PDF713とGS02-12、テトラサイクリン誘導体チゲサイクリン、抗葉酸剤イクラプリム、ムピロシン、フシジン酸はすべてin vitroで有効でしたが、静菌性でした。

ラクダ博士の結論

この研究は、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌株HMC3に対する様々な抗菌薬の感受性を評価したもので、非常に重要な研究成果です。ラクダ博士は、この研究が、耐性菌の蔓延という深刻な問題に対する新たな治療法開発に貢献することを期待しています。砂漠の厳しい環境では、ラクダは様々な病原菌に感染するリスクがあります。この研究のように、医学の進歩は、人々の健康を守り、より良い生活を実現するために不可欠です。