フルオキセチン抵抗性強迫性障害におけるオランザピンの付加療法の二重盲検プラセボ対照試験.

著者: BlierPierre, GoodmanWayne K, MandokiMiguel, MurphyTanya K, ShapiraNathan A, WardHerbert E, YangMark C K

原題: A double-blind, placebo-controlled trial of olanzapine addition in fluoxetine-refractory obsessive-compulsive disorder.

概要

本研究は、強迫性障害（OCD）の治療に、フルオキセチンにオランザピンを併用することの有効性を評価した。その結果、フルオキセチン単独療法の試験期間を延長した場合と比較して、オランザピンを併用した追加的な利益は認められなかった。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: One of the few combination approaches to the treatment of obsessive-compulsive disorder (OCD) with encouraging support is the addition of an antipsychotic to a serotonin reuptake inhibitor. METHODS: The study consisted of a 6-week, placebo-controlled addition of olanzapine 5-10 mg (6.1 ...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

強迫性障害治療における新たな発見：オランザピン併用療法の真価

強迫性障害（OCD）の治療において、抗精神病薬をセロトニン再取り込み阻害薬に併用するアプローチは注目されています。この研究では、フルオキセチン治療に反応が乏しいOCD患者を対象に、オランザピンを6週間併用した効果をプラセボと比較しました。結果は、フルオキセチン単独群とフルオキセチン＋オランザピン群のいずれも改善を示しましたが、オランザピンの追加による有意な効果は確認されませんでした。

オランザピン併用療法の有効性：新たな視点

この研究は、フルオキセチン治療に反応が乏しいOCD患者に対して、オランザピンを6週間併用しても、フルオキセチン単独療法を延長するよりも有効性が高いとは言い切れないことを示しています。

健康への影響と生活への応用：適切な治療の選択

強迫性障害の治療において、オランザピンを併用するメリットは限定的であると考えられます。患者さんにとって最適な治療法を選択するためには、医師との綿密な相談が不可欠です。

ラクダ博士の結論

この研究は、強迫性障害の治療にオランザピンを併用することの効果を検証したもので、重要な知見が得られました。しかし、結果が明確でないため、オランザピンの併用は慎重に検討する必要があるでしょう。砂漠を旅するラクダのように、強迫性障害の治療には様々なアプローチがあり、患者さん一人ひとりに最適な方法を見つけることが大切です。