リトナビル：免疫ウイルス学的転帰と副作用

著者: AdorniFulvio, BiniTeresa, BongiovanniMarco, ChiesaElisabetta, CicconiPaola, Monforte d'ArminioAntonella

原題: Lopinavir/ritonavir vs. indinavir/ritonavir in antiretroviral naive HIV-infected patients: immunovirological outcome and side effects.

概要

この研究では、HIV-1患者における2つの抗レトロウイルス治療、LPV/rとIDV/rの有効性と毒性を比較した。両方の治療はウイルス抑制を達成したが、IDV/rは効果が低く、毒性のために中止するリスクが高かった。

論文詳細　

原文の要約 :

We compared immunovirological outcomes and toxicities of HAART regimens including LPV/r and IDV/r in antiretroviral naïve HIV-1 patients. We retrospectively selected 55 patients starting LPV/r and 52 starting IDV/r as first-line HAART. Immunovirological and metabolic parameters were recorded at base...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

抗レトロウイルス未治療のHIV感染患者におけるロピナビル/リトナビルとインジナビル/リトナビル：免疫ウイルス学的転帰と副作用

抗レトロウイルス未治療のHIV-1感染患者における、LPV/rとIDV/rを含むHAARTレジメンの免疫ウイルス学的転帰と毒性を比較しました。抗レトロウイルス未治療のHIV-1患者で、初診時にLPV/rを投与した患者55人とIDV/rを投与した患者52人を遡及的に選択しました。免疫ウイルス学的および代謝パラメータは、ベースライン時と3か月ごとに記録されました。副作用、AIDS定義イベント、死亡も記録されました。レジメンに含まれる人口統計学的特徴とNRTIは同等でした。両方のグループは、3か月目からHIV-RNA血漿ウイルス量が検出不能となり、フォローアップ中に維持されました。しかし、IDV/rを投与された患者は、ウイルス学的成功を得る確率が低く（RH：0.46）でした。IDV/rを投与された患者は、総コレステロール値の増加が大きくなりました（P = 0.01）。LPV/r群では3人、IDV/r群では21人が毒性のため薬剤を中止し、後者のグループでは中止リスクが8.40倍高くなりました。我々の臨床設定では、IDV/rは、初診時のHAARTとして、LPV/RTVよりも効果が低く、毒性が高くなりました。

インジナビル/リトナビルはロピナビル/リトナビルよりも効果が低く、毒性が高い可能性

本研究は、インジナビル/リトナビルがロピナビル/リトナビルよりも効果が低く、毒性が高い可能性を示唆しています。インジナビル/リトナビルは、ウイルス学的成功を得る確率が低く、コレステロール値の上昇や副作用による治療中止率が高いことが明らかになりました。

HIV治療薬は医師の指導のもと正しく服用しましょう

HIV治療薬は、効果的な治療薬である一方で、副作用のリスクも伴います。インジナビル/リトナビルは、ロピナビル/リトナビルよりも副作用のリスクが高いことが示唆されています。HIV治療薬は、医師の指導のもと、正しく服用することが重要です。

ラクダ博士の結論

砂漠の旅は過酷です。HIVという砂漠を旅する患者さんにとって、適切な治療薬を選択することは、砂漠の中のオアシスを見つけるようなものです。今回の研究は、インジナビル/リトナビルは、ロピナビル/リトナビルよりも副作用のリスクが高い可能性を示唆しています。HIV治療薬は、医師と相談して、自分に合った薬を選択することが重要です。