血管新生阻止特性を有するステロイドの外科的移植による新生血管性加齢黄斑変性症の治療

著者: GeltzerA, TuralbaA, VedulaS S

原題: Surgical implantation of steroids with antiangiogenic characteristics for treating neovascular age-related macular degeneration.

概要

このレビューでは、新生血管性AMDに対する硝子体腔内トリアムシノロン注射は、重度の視力低下を防ぐことができないこと、眼圧の上昇と白内障形成のリスクが高まることがわかった。アネコルタベアセテート15mgは、視力を安定させるのにわずかな効果がある可能性があるが、より質の高い証拠が必要である。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Neovascular age-related macular degeneration (AMD) is associated with rapid vision loss due to choroidal neovascularization (CNV), leakage, and scarring. Steroids have gained attention in their role for the treatment of neovascular AMD for their antiangiogenic and anti-inflammatory prope...掲載元で要旨全文を確認する

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血管新生関連加齢黄斑変性症の治療のための抗血管新生特性を持つステロイドの外科的移植

背景：血管新生関連加齢黄斑変性症（AMD）は、脈絡膜新生血管（CNV）、漏出、および瘢痕形成による急速な視力低下を伴います。ステロイドは、抗血管新生および抗炎症特性のために、血管新生AMDの治療における役割において注目を集めています。目的：本レビューは、血管新生AMDの治療における抗血管新生特性を持つステロイドの効果を調べることを目的としています。検索戦略：2006年10月2日に、CENTRAL、MEDLINE、EMBASE、およびLILACSで試験を検索しました。選択基準：血管新生AMDと診断された人における眼内および眼周囲ステロイドのランダム化比較臨床試験を含めました。データ収集と分析：レビューの著者は、データを抽出し、試験の質を独立して評価しました。含まれた研究が異なる比較を評価したため、データをプールしませんでした。主な結果：12か月での3行以上の視力喪失のリスクを報告します - 「視力喪失」。1つの試験（ランダム化された139人）では、トリアムシノロンの眼内単回投与（n = 75）（4mg）は、プラセボ（n = 76）と比較して視力喪失のリスクに有意な影響を与えませんでした。（視力喪失の危険比0.97、95％信頼区間（CI）0.74〜1.26）。トリアムシノロンで治療した目は、未治療の目に比べて白内障を発症しやすく、眼圧（IOP）が上昇しました。1つの試験（ランダム化された128人）では、アネコルタベ酢酸塩（3mg（n = 32）、15mg（n = 33）、または30mg（n = 33）単回投与で、必要に応じて6か月ごとに再治療）をプラセボ（n = 30）と比較して効果を報告しました。3mg群では視力喪失の危険比0.80（95％CI 0.45〜1.45）、15mg群では0.45（95％CI 0.21〜0.97）、30mg群では0.91（95％CI 0.52〜1.58）。副作用は、アネコルタベ群がプラセボと比較して異物感がわずかに高いことを除いて、すべての治療群で類似していました。追跡調査への喪失率が高かったです。再治療の対象とならなかった参加者（おそらく疾患が悪化した参加者）は除外されたため、最終的な分析は選択バイアスの影響を受けている可能性があります。複数の統計的比較によるタイプIエラーの可能性もありました。サンプルサイズは、単一の2方向比較に基づいて推定されましたが、3つの2方向比較が分析され、提示されました。1つの試験では、アネコルタベ酢酸塩（n = 263）（研究開始時と6か月後に15mgを投与）は、光線力学療法（n = 267）（視力喪失の危険比1.08、95％CI 0.91〜1.29）と同様の結果を示したと報告されています。著者の結論：全体として、質の異なる3つの公表された試験のみで、血管新生AMDを治療するための抗血管新生特性を持つステロイドの利点と害に関する証拠は弱いです。血管新生AMDに対する眼内トリアムシノロン注射は、重度の視力喪失を防ぐ効果がないようであり、IOPの上昇と白内障形成のリスクの増加に関連しています。アネコルタベ酢酸塩15mgは、視力を安定させる効果がわずかにありますが、質の高いさらなる証拠が必要です。他の治療法と組み合わせたステロイドの役割は、まだ決定されていません。

加齢黄斑変性症の治療におけるステロイドの役割

この研究は、加齢黄斑変性症（AMD）の治療に用いられるステロイドの有効性と安全性について、より多くの研究が必要であることを示唆しています。ステロイドは、AMDの治療に効果的な可能性がありますが、眼圧の上昇や白内障などの副作用のリスクも伴います。AMDの治療において、ステロイドを使用する際は、そのリスクとベネフィットを慎重に検討することが重要です。

加齢黄斑変性症の予防と治療

加齢黄斑変性症（AMD）は、加齢に伴い発症する可能性のある病気です。AMDの予防には、禁煙、適切な栄養摂取、定期的な眼科検診などが有効です。AMDが進行した場合、治療は視力の維持を目的として行われます。AMDの治療には、レーザー治療や薬物療法などがあります。AMDの治療は、専門医の指導の下で行うことが重要です。