分娩時の会陰部外傷による痛みの軽減のための局所冷却

著者: BeggL, EastC E, HenshallN E, MarchantP, WallaceK

原題: Local cooling for relieving pain from perineal trauma sustained during childbirth.

概要

このレビューでは、出産後に会陰部に局所冷却療法（アイスパック、コールドジェルパッド、冷水/氷水浴）を適用することによる疼痛緩和の有効性を支持する証拠は限られていることがわかった。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Perineal trauma is common during childbirth and may be painful. Contemporary maternity practice includes offering women numerous forms of pain relief, including the local application of cooling treatments. OBJECTIVES: To evaluate the effectiveness and side effects of localised cooling t...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

出産後の会陰部の痛みを和らげる局所冷却

出産に伴う会陰部の損傷はよくあることで、痛みを伴う場合があります。現代の産科では、冷却療法の局所適用など、多くの種類の痛み止めを提供しています。本研究では、局所冷却療法の有効性と副作用を、無治療、他の冷却療法、非冷却療法と比較検討しました。

局所冷却療法は効果があるのか？

7つの無作為化比較試験（RCT）を分析した結果、局所冷却療法（氷嚢、冷感ジェルパッド、冷水浴）は、出産後24～72時間に無治療と比較して、痛みの軽減に効果があることがわかりました。ただし、これらの研究は規模が小さく、さらなる研究が必要となります。

出産後の痛みを和らげるためのヒント

研究結果から、出産後の会陰部の痛みには、氷嚢や冷感ジェルパッドなどの局所冷却療法が有効である可能性が示唆されました。ただし、冷却療法には、痛みが増すなどの副作用が見られる場合もあるため、医師と相談の上、適切な方法を選択することが大切です。

ラクダ博士の結論

出産後の会陰部の痛みは、砂漠の厳しい環境でラクダが感じる日差しのようなものです。局所冷却療法は、その痛みを和らげるオアシスのような存在といえるでしょう。しかし、すべての人に効果があるわけではなく、使い方によっては砂漠の嵐のように副作用が強くなる場合もあることを覚えておきましょう。大切なのは、自分の体に合った方法を見つけることです。