円形脱毛症に対する、局所ベクサロテン1％ゲルによる、第I/II相無作為化両側半頭比較

著者: BassettRoland, DuvicMadeleine, StevensVictor, TalpurRakhshandra, VuJenny

原題: Phase I/II randomized bilateral half-head comparison of topical bexarotene 1% gel for alopecia areata.

概要

局所ベクサロテン1％ゲルは、耐容性が良好であり、脱毛症の治療に有効な可能性がある。これらの知見を確認するためには、ランダム化プラセボ対照試験が必要である。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Alopecia areata, hair loss caused by perifollicular T-cell infiltrates, is refractory to therapy. Bexarotene, a retinoid X receptor is a selective retinoid, induces T-cell apoptosis. OBJECTIVE: We sought to determine the safety, including the dose-limiting toxicities with adverse events...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

尋常性乾癬におけるベクサロテン外用剤の安全性と有効性

尋常性乾癬は、皮膚の免疫異常によって起こる慢性的な病気です。本研究では、ベクサロテンという薬剤が、尋常性乾癬の治療にどのように効果があるのかを調べました。研究では、尋常性乾癬の患者を対象に、ベクサロテンの外用剤を片側の頭皮に塗布し、もう片側の頭皮には何も塗布しないという方法で、治療効果を比較しました。研究では、ベクサロテンの外用剤が安全に使用できるかどうか、そして、尋常性乾癬の症状を改善できるかどうかを調べました。

ベクサロテン外用剤、尋常性乾癬の治療に新たな可能性を

その結果、ベクサロテンの外用剤は、安全に使用できることがわかりました。また、ベクサロテンの外用剤を塗布した側の頭皮では、約12%の患者で、50%以上の発毛が見られました。しかし、ベクサロテンの外用剤を塗布した側の頭皮での発毛が、薬剤の効果によるものなのか、自然に起こったものなのかは、今回の研究では明らかになりませんでした。

尋常性乾癬の治療、新たな選択肢が期待される

尋常性乾癬の治療には、様々な方法がありますが、ベクサロテンの外用剤は、新たな治療法となる可能性を秘めています。しかし、ベクサロテンの外用剤の有効性を確認するためには、プラセボを対照とした、より大規模な臨床試験が必要となります。尋常性乾癬の治療は、患者によって症状が異なります。そのため、医師と相談し、自分に適した治療法を選択することが大切です。