週1回のクロドロネート治療は、潜在性クッシング症候群の女性の骨量減少と椎骨骨折を防ぐ

著者: CaggianoF, ColaoA, De LeoM, De MartinoM C, GuerraE, LombardiG, PivonelloR, TauchmanovaL

原題: Weekly clodronate treatment prevents bone loss and vertebral fractures in women with subclinical Cushing's syndrome.

概要

この研究は、コルチゾールレベルがわずかに上昇している状態である亜臨床的クッシング症候群（SCS）の女性における骨粗鬆症の治療の利点を調査しています。コルチゾールレベルが高いと骨が弱くなると知られていますが、この研究では、骨が弱くなった（骨粗鬆症または骨量減少症）SCSの女性に、骨の損失を抑制する薬剤が役立つかどうかを探求しています。この研究はまた、このグループの患者に適した治療方法を決定することを目的としています。

論文詳細　

原文の要約 :

Chronic mild endogenous glucocorticoid excess has been shown to cause bone loss and to increase fracture risk in both post-menopausal and premenopausal women. Currently, it is unclear if patients with subclinical Cushing's syndrome (SCS) with osteoporosis or osteopenia may benefit from antiresorptiv...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

副腎皮質ホルモンの過剰分泌は骨粗鬆症の原因？

骨粗鬆症は、骨の強度が低下し、骨折しやすくなる病気です。この研究では、副腎皮質ホルモンの過剰分泌が、骨粗鬆症の原因となる可能性について調査しました。まるで砂漠の植物が、水分不足に耐えながら、しぼんでいくように、副腎皮質ホルモンの過剰分泌は、骨を弱くする可能性があるのです。

副腎皮質ホルモンの過剰分泌は骨粗鬆症のリスクを高める

研究の結果、副腎皮質ホルモンの分泌量が多い人は、骨密度が低く、骨折のリスクが高いことが示されました。これは、副腎皮質ホルモンが、骨の吸収を促進し、骨形成を抑制するためと考えられます。砂漠の植物が、乾燥した環境に適応するために、葉を小さくしたり、根を深く張ったりするのと同様に、副腎皮質ホルモンも、骨の代謝に影響を与え、骨粗鬆症のリスクを高める可能性があるのです。

骨粗鬆症の予防には、カルシウム摂取と運動が重要

骨粗鬆症の予防には、カルシウムを多く含む食品を摂取し、適度な運動をすることが大切です。カルシウムは、骨の材料となる重要な成分です。牛乳やヨーグルトなどの乳製品、小魚、緑黄色野菜などに多く含まれています。また、運動は、骨への負荷を高め、骨の強度を維持するのに役立ちます。砂漠のラクダが、砂漠の厳しい環境に適応するために、丈夫な体格や強い脚力を進化させてきたように、骨粗鬆症の予防には、カルシウム摂取と運動が不可欠なのです。