健康なボランティアに対する、炭酸リチウムの影響: 気分安定化?

著者: CalilH M, KlepaczS, ZwickerA P

原題: The effects of lithium carbonate on healthy volunteers: mood stabilization?

概要

リチウム治療は気分スコアを低下させましたが、気分変動を有意に変化させることはありませんでした。データは、リチウムが一部の個人において不快な気分を引き起こす可能性を示唆しています。

論文詳細　

原文の要約 :

A 2-month lithium-placebo double-blind cross-over study was carried out with 17 healthy volunteers. Their mood was self-rated: twice daily (AM, PM) with the Visual Analogue Mood Scale (VAMS); weekly with the analogue scales for subjective states and body symptoms; and three times (basal and at the e...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

健康なボランティアに対する炭酸リチウムの影響

健康なボランティアを対象とした2か月間のリチウム-プラセボ二重盲検クロスオーバー試験を実施しました。気分は、視覚アナログ気分尺度（VAMS）を使用して1日2回（午前、午後）、主観的状態と身体症状のアナログ尺度を使用して毎週、気分状態プロファイル（POMS）を使用して3回（ベースラインと各治療期間の終わり）自己評価されました。記憶と反応時間は評価されましたが、変化はありませんでした。リチウム治療中は、平均VAMSスコアが減少しましたが、平均気分変動（連続的な気分評価間の平均連続差の尺度（デルタ2乗））は有意に変化しませんでした。リチウムでは、気分変動が減少する傾向があり、それは全1か月間の治療期間中、およびすべてのボランティアのリチウム血清レベルが0.6〜1.0 mEq/リットルであった治療期間の最終週に見られました。リチウムでの平均VAMSスコアの低下は、アナログ尺度とPOMSで記録されたリチウム誘発性不快な気分によるものと考えられます。しかし、リチウムに対する反応には、非常に大きな個人間および個人内での差が見られました。実際、リチウムは一部のボランティアの気分に反対の効果をもたらしました。データと気分とその変化の評価に関わる問題について議論しています。

リチウムは気分に複雑な影響を与える

この研究は、リチウムが健康なボランティアの気分に複雑な影響を与えることを示唆しています。ラクダ博士は、リチウムは、砂漠の砂のように、場所によって異なる影響を与えていると考えます。リチウムは、気分の安定化に役立つ一方、副作用として不快な気分を引き起こす可能性もあります。リチウムの服用を検討している場合は、医師に相談し、副作用のリスクについて十分に理解した上で服用することが大切です。

ラクダ博士の結論

リチウムは、健康なボランティアの気分に複雑な影響を与えることを示唆しています。ラクダ博士は、リチウムは、砂漠の砂のように、場所によって異なる影響を与えていると考えます。リチウムは、気分の安定化に役立つ一方、副作用として不快な気分を引き起こす可能性もあります。リチウムの服用を検討している場合は、医師に相談し、副作用のリスクについて十分に理解した上で服用することが大切です。