長時間イブプロフェンまたはジクロフェナクを投与されている、多疾患を有する患者における、7日間ブプレノルフィン経皮パッチの適用

著者: BöhmeK, HeckesB, ThomitzekK

原題: [Application of a seven-day buprenorphine transdermal patch in multimorbid patients on long-term ibuprofen or diclofenac].

概要

7日間のブプレノルフィン経皮パッチは、以前にイブプロフェンまたはジクロフェナクのみで治療されていた慢性的な筋骨格系の痛みを持つ患者において、痛みの強度を有意に軽減しました。パッチは忍容性が良好であり、患者の日常生活機能を改善しました。

論文詳細　

原文の要約 :

The objective of this study was to evaluate the benefit of a seven-day buprenorphine transdermal patch for patients with chronic musculoskeletal pain previously receiving long-term treatment with ibuprofen or diclofenac alone. Data of a subgroup of 703 patients were analysed which were part of a mul...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

長期イブプロフェンまたはジクロフェナク治療を受けている多臓器疾患患者における7日間ブプレノルフィン貼付剤の適用

慢性的な筋骨格系の痛みは、多くの高齢者を悩ませています。従来、このような痛みには、イブプロフェンやジクロフェナクなどの非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）が用いられてきました。しかし、NSAIDsは、消化器系、循環器系、腎臓への副作用のリスクがあります。本研究では、長期NSAIDs治療を受けている多臓器疾患患者に対して、7日間ブプレノルフィン貼付剤を適用した場合の効果を評価しました。

ブプレノルフィン貼付剤の効果：慢性痛の改善

研究の結果、7日間ブプレノルフィン貼付剤は、長期NSAIDs治療を受けている多臓器疾患患者において、慢性痛を有意に改善させる効果が認められました。また、ブプレノルフィン貼付剤は、NSAIDsに比べて、心臓、腎臓、消化器への副作用のリスクが低いことが示されました。

慢性痛治療の新たな選択肢：安全で効果的なブプレノルフィン貼付剤

ブプレノルフィン貼付剤は、長期NSAIDs治療を受けている多臓器疾患患者にとって、安全で効果的な慢性痛治療の選択肢となります。今後、更なる研究で、ブプレノルフィン貼付剤の有効性と安全性が確認されれば、慢性痛に悩む患者さんの生活の質を向上させることが期待されます。

ラクダ博士の結論

ラクダは、砂漠という過酷な環境で生き抜くために、様々な工夫を凝らしています。例えば、砂漠の厳しい日差しから身を守るために、背中にこぶを持ち、水分を貯蔵しています。慢性的な痛みという砂漠のような厳しい問題に対しても、ブプレノルフィン貼付剤という新たなオアシスを見つけることで、患者さんの生活の質を向上させることができるかもしれません。