CKDステージ3および4における、二次性副甲状腺機能亢進症に対するパリカルシトール vs エルゴカルシフェロール：ランダム化比較試験

著者: AhmadzadehShahram, AndressDennis L, Kalantar-ZadehKamyar, KovesdyCsaba P, LuJun L, MalakauskasSandra M

原題: Paricalcitol versus ergocalciferol for secondary hyperparathyroidism in CKD stages 3 and 4: a randomized controlled trial.

概要

慢性腎臓病（CKD）ステージ3または4でビタミンD欠乏症と続発性副甲状腺機能亢進症（SHPT）を有する患者では、エルゴカルシフェロールよりもパリカルシトールの方が、副甲状腺ホルモン（PTH）レベルの低下に有効であった。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: The efficacy of 25-hydroxyvitamin D (25[OH]D) supplementation versus vitamin D receptor activators for the treatment of secondary hyperparathyroidism (SHPT) in patients with chronic kidney disease (CKD) stages 3 or 4 and vitamin D deficiency is unclear. STUDY DESIGN: Randomized controll...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

CKDステージ3および4における二次性副甲状腺機能亢進症に対するパリカルシトールとエルゴカルシフェロールの比較：ランダム化比較試験

慢性腎臓病（CKD）ステージ3または4の患者でビタミンD欠乏症と二次性副甲状腺機能亢進症（SHPT）を有する場合、25-ヒドロキシビタミンD（25[OH]D）補充とビタミンD受容体活性化薬の有効性については不明です。

パリカルシトールはSHPT治療に有効

本研究では、CKDステージ3または4の患者80名を対象に、パリカルシトールとエルゴカルシフェロールを比較しました。その結果、パリカルシトール群では、エルゴカルシフェロール群と比較して、副甲状腺ホルモン（PTH）レベルが有意に低下しました。また、パリカルシトール群では、エルゴカルシフェロール群と比較して、PTHレベルがベースラインから少なくとも30%低下した患者の割合が有意に高くなりました。

パリカルシトールはエルゴカルシフェロールよりも安全

本研究では、パリカルシトールとエルゴカルシフェロールの両方の治療群で、高リン血症や高カルシウム血症の発生頻度に有意な差は見られませんでした。これは、パリカルシトールがエルゴカルシフェロールよりも安全な治療法である可能性を示唆しています。

ラクダ博士の結論

ラクダ博士は、CKD患者にとって、SHPTの治療は砂漠の旅のように、長く険しい道のりであると考えています。本研究は、パリカルシトールが、エルゴカルシフェロールよりも効果的で安全な治療法である可能性を示唆しており、患者にとって希望の光と言えるでしょう。砂漠のオアシスのように、パリカルシトールは、CKD患者にとって、より快適な治療を提供できるかもしれません。