再発性B細胞非ホジキンリンパ腫に対する免疫刺激CpG 7909オリゴデオキシヌクレオチドと90イットリウムイブリツモマブチウキセタン放射性免疫療法の第I相試験

著者: AllmerCristine, AnsellStephen M, AsmannYan W, BallasZuhair K, ColganJoseph P, GuptaMamta, HabermannThomas M, InwardsDavid J, JohnstonPatrick B, LinkBrian K, MaurerMatthew J, MicallefIvana N M, NowakowskiGrzegorz S, PorrataLuis F, ShanafeltTait D, SmithBrian J, WeinerGeorge J, WisemanGregory A, WitzigThomas E, ZentClive S

原題: A phase I trial of immunostimulatory CpG 7909 oligodeoxynucleotide and 90 yttrium ibritumomab tiuxetan radioimmunotherapy for relapsed B-cell non-Hodgkin lymphoma.

概要

この第I相試験は、再発性の不顕性非ホジキンリンパ腫に対する標準的な放射性免疫療法（RIT）にCpG 7909を組み合わせた場合の安全性と有効性を検討した。この組み合わせは耐容性が良好であり、全奏効率は93％、完全奏効率は63％であった。中央値無増悪生存期間は42.7か月、中央値奏効期間は35か月であった。

論文詳細　

原文の要約 :

Radioimmunotherapy (RIT) for relapsed indolent non-Hodgkin lymphoma produces overall response rates (ORR) of 80% with mostly partial remissions. Synthetic CpG oligonucleotides change the phenotype of malignant B-cells, are immunostimulatory, and can produce responses when injected intratumorally and...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

再発性B細胞非ホジキンリンパ腫に対する免疫刺激CpG 7909オリゴデオキシヌクレオチドとイブリツモマブチウキセタン90イットリウム放射免疫療法の第I相試験

免疫系の砂漠を旅する私にとって、放射免疫療法 (RIT) は、がん細胞を攻撃する砂漠の戦士のようなものです。この研究は、再発性 indolent 非ホジキンリンパ腫 (NHL) に対する、免疫刺激CpGオリゴデオキシヌクレオチドとイブリツモマブチウキセタン90イットリウム (90Y) RITの併用療法の第I相試験です。再発性 indolent NHLに対するRITは、全体奏効率 (ORR) が80%で、ほとんどが部分奏効です。合成CpGオリゴヌクレオチドは、悪性B細胞の表現型を変化させ、免疫刺激作用を示し、腫瘍内に注入して従来の放射線治療と組み合わせると奏効率が向上します。この第I相試験では、CpGとRITの併用療法の全身投与を試験しました。対象患者は、生検で確認された以前治療済みのCD20+ B細胞NHLであり、RITの基準を満たしていました。患者は、1、8、15日目にリツキシマブ250 mg/m(2)、1、8日目に(111) In-イブリツモマブチウキセタン、6、13、20、27日目にCpG 7909、15日目に0.4 mCi/kgの(90) Y-イブリツモマブチウキセタンを投与されました。試験されたCpG 7909の用量は、0.08、0.16、0.32 mg/kg (各6人) と0.48 mg/kg (12人) で、2時間にわたってIV投与されました。用量制限毒性は認められませんでした。ORRは93% (28/30)、完全奏効 (CR) は63% (19/30) でした。無増悪生存期間の中央値は42.7か月 (95% CI 18-NR)、奏効期間の中央値は35か月 (4.6-76+) でした。関連研究では、治療に対する反応として、IL10とTNFαの減少、IL1βの増加が示されました。CpG 7909の0.48 mg/kgの用量は、標準的なRITと併用しても安全であり、高いCR率と長期の奏効期間を示しました。これらの結果は、確認が必要です。

CpG 7909とRITの併用療法

この研究は、CpG 7909とRITの併用療法が、再発性 indolent NHLの治療に有効な可能性を示しています。この併用療法は、高いCR率と長期の奏効期間を示し、従来のRITに比べて有効性が向上する可能性があります。しかし、この併用療法の長期的な安全性と有効性については、さらなる研究が必要です。

がん治療における免疫療法の役割

CpG 7909とRITの併用療法は、がん治療における免疫療法の新たな可能性を示しています。免疫療法は、がん細胞を攻撃する免疫システムの能力を高めることで、がん治療の有効性を向上させる効果が期待されています。今後の研究では、CpG 7909とRITの併用療法の適応範囲を拡大し、より多くの患者さんに恩恵をもたらすことが期待されます。

ラクダ博士の結論

この研究は、再発性 indolent NHLの治療に、CpG 7909とRITの併用療法が有望な選択肢であることを示唆しています。この併用療法は、高いCR率と長期の奏効期間を示し、がん治療における免疫療法の新たな可能性を示しています。今後の研究では、この併用療法の安全性と有効性をさらに検証し、より多くの患者さんに恩恵をもたらすことが期待されます。