がん疼痛における、リドカイン5%パッチの有効な短期併用鎮痛薬としての役割：予備的結果

著者: Calsina-BernaAgnes, Casals MerchanMiquel, Garzón-RodríguezCristina, López-RómboliEugenia, Porta-SalesJosep

原題: Lidocaine 5 % patches as an effective short-term co-analgesic in cancer pain. Preliminary results.

概要

本前向き記述的非対照非無作為化オープンラベル研究では、痛みのある瘢痕と胸壁腫瘍による痛みに対するリドカイン5％パッチの短期的な有効性と患者の主観的な知覚を評価した。リドカイン5％パッチは、痛覚過敏を伴う神経性がん疼痛の治療において、短期的に有効であった。

論文詳細　

原文の要約 :

PURPOSE: To analyze the short-term efficacy and patients' subjective perception of the use of lidocaine 5 % patches for painful scars (post-thoracotomy and post-mastectomy) and pain caused by chest wall tumors. METHODS: This is a prospective, descriptive, non-controlled, non-randomized, open-label ...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

リドカイン5％パッチはがん性疼痛の短期的な補助鎮痛薬として有効か？

がん性疼痛の治療において、リドカイン5％パッチが短期間の補助鎮痛薬として有効であるかどうかを検証するために、本研究が行われました。研究チームは、緩和ケア外来を受診した患者を対象に、リドカイン5％パッチの有効性と患者の主観的な知覚を評価しました。

リドカイン5％パッチ、がん性疼痛の救世主？

研究の結果、リドカイン5％パッチは、胸壁腫瘍による痛みや術後痛などの神経性がん性疼痛の短期的治療に有効であることが示されました。20人の患者を対象とした研究では、平均29.2日の追跡期間中に、疼痛の重症度が統計的に有意に改善しました。また、治療期間中は、オピオイドの用量増加は臨床的に有意ではありませんでした。患者の65％が治療に非常に満足していました。全身性または局所的な副作用は報告されませんでした。

リドカイン5％パッチ、鎮痛薬として新たな可能性

この研究は、リドカイン5％パッチが、神経性がん性疼痛の短期的治療に有効である可能性を示唆しています。ただし、この研究は非対照研究であり、より大きなサンプルサイズで無作為化比較試験を実施する必要があるでしょう。今後の研究によって、リドカイン5％パッチのがん性疼痛治療におけるさらなる可能性が明らかになることが期待されます。

ラクダ博士の結論

リドカイン5％パッチは、神経性がん性疼痛の短期的治療に有効である可能性が示唆されました。まるで砂漠のオアシスのように、リドカイン5％パッチは、がん性疼痛で苦しむ患者さんたちに、一時的な安らぎをもたらすかもしれません。しかし、この研究はあくまでも予備的なものであり、より大きなサンプルサイズで無作為化比較試験を実施する必要があるでしょう。今後の研究によって、リドカイン5％パッチのがん性疼痛治療における真の価値が明らかになることを期待しています。