ケニアの患者の、セフトリアキソン耐性サルモネラ・エンテリカ血清型チフィムリウムシーケンス型313は、新規のIncHI2プラスミド上のblaCTX-M-15遺伝子に関連している

著者: DouganGordon, KariukiSamuel, KiiruJohn, KingsleyRobert A, LangridgeGemma, NjorogeSamuel, OkoroChinyere, OmuseGeoffrey, RevathiGunturu

原題: Ceftriaxone-resistant Salmonella enterica serotype typhimurium sequence type 313 from Kenyan patients is associated with the blaCTX-M-15 gene on a novel IncHI2 plasmid.

概要

本研究は、ケニアにおけるアウトブレイクから分離された、多剤耐性サルモネラ・エンテリカ・チフス菌9株を特徴付けました。これらの分離株は、複数の耐性遺伝子の存在により、セフトリアキソンを含む複数の抗生物質に対して耐性を示しました。この知見は、サブサハラアフリカにおける侵襲性NTSの管理における大きな課題となる、新しいセフトリアキソン耐性S.エンテリカ・チフス菌ST313クローンが出現していることを示しています。

論文詳細　

原文の要約 :

Multidrug-resistant bacteria pose a major challenge to the clinical management of infections in resource-poor settings. Although nontyphoidal Salmonella (NTS) bacteria cause predominantly enteric self-limiting illness in developed countries, NTS is responsible for a huge burden of life-threatening b...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

ケニアの患者から分離されたセフトリアキソン耐性サルモネラ・エンテリカ・サブ種・ティフィムリウム・シーケンスタイプ313は、新規IncHI2プラスミド上のblaCTX-M-15遺伝子と関連している

多剤耐性菌は、資源の乏しい地域における感染症の臨床管理に大きな課題をもたらします。非腸チフス性サルモネラ（NTS）菌は、先進国では主に腸内自己限定性疾患を引き起こしますが、サハラ以南のアフリカでは、生命を脅かす血液感染症の大きな負担となっています。ここでは、ケニアの転送病院でセフトリアキソン治療に当初反応しなかった患者を巻き込んだアウトブレイクから分離された9つのS. Typhimurium分離株を特徴付けました。これらのSalmonella entericaサブ種Typhimurium分離株は、アンピシリン、クロラムフェニコール、セフロキシム、セフトリアキソン、アズトレオナム、セフェピム、スルファメトキサゾール-トリメトプリム、およびセフポドキシムに対して耐性を示しました。セフトリアキソンを含むβラクタムに対する耐性は、blaCTX-M-15、blaOXA-1、およびblaTEM-1遺伝子の組み合わせの保有に関連していました。重金属イオンに対する耐性をコードする遺伝子は、新規IncHI2プラスミドpKST313に載せられており、このプラスミドは、一対のクラス1インテグロンも保有していました。9つの分離株はすべて、S. Typhimurium ST313内で単一のクレードを形成し、この地域で進行中の侵入性NTSの流行の主要なクローンでした。この出現したセフトリアキソン耐性クローンは、サハラ以南のアフリカにおける侵入性NTSの管理に大きな課題をもたらす可能性があります。

新たなセフトリアキソン耐性S. Typhimuriumの出現

本研究では、ケニアの患者から分離されたS. Typhimurium分離株が、セフトリアキソンを含む複数の抗生物質に対して耐性を示すことがわかりました。この分離株は、blaCTX-M-15遺伝子を保有しており、この遺伝子は、βラクタム系抗生物質に対する耐性を付与すると考えられています。この新たなセフトリアキソン耐性S. Typhimuriumの出現は、サハラ以南のアフリカにおける感染症の治療を困難にする可能性があり、深刻な問題です。

抗生物質耐性菌の脅威

抗生物質耐性菌の出現は、世界中で深刻な問題となっています。抗生物質耐性菌は、感染症の治療を困難にするだけでなく、医療費の増加や死亡率の増加にもつながります。抗生物質耐性菌の脅威に対処するためには、抗生物質の使用を適切に管理し、新しい抗生物質の開発を進めることが重要です。

ラクダ博士の結論

砂漠のラクダは、厳しい環境に適応するために、様々な病気に抵抗力を持つ必要があります。しかし、抗生物質耐性菌の出現は、ラクダにとっても大きな脅威です。本研究は、新たなセフトリアキソン耐性S. Typhimuriumの出現を明らかにし、抗生物質耐性菌の脅威の深刻さを改めて示しています。抗生物質耐性菌の脅威に対処するためには、抗生物質の使用を適切に管理し、新しい抗生物質の開発を進めることが重要です。