術後炎症を軽減するケトロラクトロメサミン効果：デキサメタゾンとの二重マスク並行比較

著者: AkersW A, FlachA J, JaffeN S

原題: The effect of ketorolac tromethamine in reducing postoperative inflammation: double-mask parallel comparison with dexamethasone.

概要

非ステロイド性抗炎症薬であるケトロラクは、白内障手術を受けた患者においてデキサメタゾンと比較された。両方の薬剤は、術後の炎症を抑制する上で同等の効果を示し、ケトロラクは良好な耐容性を示し、局所コルチコステロイドの代替薬としての可能性がある。

論文詳細　

原文の要約 :

Anterior chamber fluorophotometry was done after the oral administration of fluorescein sodium in patients undergoing extracapsular cataract extraction and posterior chamber intraocular lens insertion before and after surgery. The administration of ketorolac solution 0.5% eye drops before and after ...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

ケトロラク・トロメタミンによる白内障手術後の炎症抑制効果

眼科領域では、白内障手術後の炎症を抑えるための治療法が常に求められています。本研究では、ケトロラク・トロメタミンとデキサメタゾンを比較し、白内障手術後の炎症抑制効果について評価しました。著者らは、ケトロラク・トロメタミンがデキサメタゾンと同様に、手術後の血眼房関門の破綻を抑制し、炎症を抑える効果があることを明らかにしました。この研究結果は、ケトロラク・トロメタミンが白内障手術後の炎症抑制に有効な選択肢となりうることを示唆しています。

ケトロラク・トロメタミンはデキサメタゾンに匹敵する効果を示す

ケトロラク・トロメタミンは、デキサメタゾンと比較して、手術後の血眼房関門の破綻を抑制する効果が同等であることが示されました。これは、ケトロラク・トロメタミンが、手術後の炎症を抑える効果があることを裏付ける重要な結果です。

白内障手術後の炎症を抑えるための新しい選択肢

ケトロラク・トロメタミンは、白内障手術後の炎症を抑えるための新しい選択肢となります。従来、手術後の炎症を抑えるにはステロイド系薬剤が使用されてきましたが、ケトロラク・トロメタミンは非ステロイド系薬剤であり、副作用のリスクが低い可能性があります。

ラクダ博士の結論

ラクダ博士は、砂漠の厳しい環境の中で、様々な植物や動物が、自身の体を保護するために様々な方法を駆使していることを目の当たりにしてきました。白内障手術後の炎症抑制も、まさに人間の体の防御機構の1つと言えるでしょう。ケトロラク・トロメタミンは、その防御機構を助ける効果があり、白内障手術を受けた患者さんの回復をサポートする重要な役割を担っています。