健康な正常被験者の睡眠に対する、ゾルピデムの用量効果

著者: KoshorekG, LamphereJ, MerlottiL, RoehrsT, RothT, ZorickF

原題: The dose effects of zolpidem on the sleep of healthy normals.

概要

ゾルピデムは、5.0mgと7.5mgという低用量で睡眠導入効果を示す。12人の健康な男性を対象とした研究では、ゾルピデムは、これらの用量において、持続的な睡眠までの潜時を有意に短縮し、睡眠前の覚醒時間を短縮した。より高用量（7.5mg以上）では、総睡眠時間を有意に増加させた。睡眠ステージにおける有意な影響は、20mg用量において急速眼球運動睡眠が減少したのみであった。継続的な中止効果は見られなかった。

論文詳細　

原文の要約 :

This study determined the dose effects of zolpidem in 12 healthy males with normal sleep patterns. Subjects spent 7 weeks, 3 consecutive nights per week, in the laboratory and had a 4-night washout between treatments. The first week was a screening and adaptation week. Then subjects received zolpide...掲載元で要旨全文を確認する

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睡眠薬ゾルピデムの投与量と睡眠への影響

睡眠薬ゾルピデムは、不眠症の治療に広く用いられています。しかし、ゾルピデムの投与量によって睡眠への影響がどのように変化するのか、その詳細なメカニズムは完全には解明されていません。本研究では、健常な男性12人を対象に、ゾルピデムの投与量と睡眠への影響を調べました。被験者は、研究室で7週間、週3回ずつ、夜間に睡眠を計測し、ゾルピデムまたはプラセボを投与されました。投与量は2.5mg、5.0mg、7.5mg、10.0mg、20.0mgの5段階で設定されました。

研究の結果、ゾルピデム5.0mg以上では、睡眠開始までの時間が短縮される傾向が見られました。また、ゾルピデム7.5mg以上では、総睡眠時間が増加しました。ただし、REM睡眠時間は、ゾルピデム20.0mgで有意な減少が見られました。興味深いことに、ゾルピデムの投与を中止しても、睡眠に影響は認められませんでした。

睡眠薬の適切な使用

ゾルピデムは、適切な投与量で使用することで、不眠症の改善に役立つ可能性があります。しかし、ゾルピデムの投与量が多くなると、REM睡眠時間が減少する可能性があります。REM睡眠は、夢を見るために重要な役割を果たしており、REM睡眠時間が減少すると、精神的な健康に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、ゾルピデムは、医師の指示に従って、適切な投与量で使用することが大切です。

ラクダ博士の結論

睡眠薬は、砂漠の旅の疲れを癒すためのオアシスのようなものです。適切に利用すれば、休息を取り、心身のリフレッシュに役立ちますが、使い方を間違えると、砂漠の蜃気楼のように、幻影を見せられてしまうこともあります。ゾルピデムは、不眠症の治療薬として有効な選択肢ですが、睡眠への影響を理解した上で、医師の指示に従って使用することが大切です。