韓国人患者における、慢性手湿疹に対する、アリトレチノインの有効性と安全性

著者: KimJeong Eun, KoJoo Yeon, KwonHyoung Il, RoYoung Suck

原題: Efficacy and Safety of Alitretinoin for Chronic Hand Eczema in Korean Patients.

概要

本研究は、韓国の慢性手湿疹（CHE）患者における経口アリトレチノインの有効性と安全性を調査した。経口アリトレチノインは、患者の44.4％においてCHE症状の改善をもたらした。最も一般的な副作用は頭痛であった。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Chronic hand eczema (CHE) tends to be refractory to conventional therapy. Previous clinical trials have found that a 24-week treatment course of oral alitretinoin is effective and well tolerated for CHE treatment. OBJECTIVE: The aim of this study was to investigate the efficacy and safe...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

韓国人患者における慢性手湿疹に対するアリトレチノインの有効性と安全性

慢性手湿疹（CHE）は、従来の治療法に抵抗することが多く、治療が難しい疾患です。これまでの臨床試験では、経口アリトレチノインによる24週間の治療がCHEの治療に有効で、良好な忍容性を示すことが報告されています。本研究は、韓国人CHE患者における経口アリトレチノインの有効性と安全性を調査することを目的としています。

アリトレチノインの効果

本研究では、中等度から重度のCHE患者27名を対象に、アリトレチノイン30mgを1日1回、12週間投与しました。その結果、患者の44.4％においてCHE症状の改善が見られました。アリトレチノインは、これまでの研究で示された24週間の治療に比べて、より短期間で効果を発揮することが示唆されました。

アリトレチノインの安全性

アリトレチノインは、一般的に忍容性が高い薬剤です。本研究では、副作用として、レチノイド系薬剤に特徴的な副作用や頭痛が最も多く報告されました。これらの副作用は、軽度のものであり、深刻な副作用は報告されませんでした。

ラクダ博士の結論

ラクダ博士は、この研究が、韓国人CHE患者において、アリトレチノインが効果的で安全な治療薬であることを示唆していると考えています。アリトレチノインは、従来の治療法に抵抗するCHE患者にとって、新たな治療選択肢となる可能性があります。ただし、アリトレチノインは副作用のリスクも伴うため、医師の指示に従って服用することが大切です。