ファシオラ・ギガンチカに対する、チモキノンとクルクミンの駆虫可能性

著者: AbidiS M A, KhanAsad U, KhanM A Hannan, KhanShahper N, KhanYasir A, RehmanAbdur, RehmanLubna, UllahRizwan, ZafeerMohd Faraz

原題: Anthelmintic Potential of Thymoquinone and Curcumin on Fasciola gigantica.

概要

本研究では、ニゲラサティバとクルクマロンガ由来の天然化合物であるチモキノンとクルクミンが、反芻動物に感染する寄生虫であるファシオラ・ジガンチカに対する駆虫の可能性について調査しました。その結果、どちらの化合物も寄生虫の運動性を有意に低下させ、被膜の破壊を示したことから、ファシオラ症の制御に役立つ可能性が示唆されました。

論文詳細　

原文の要約 :

Fasciolosis an economically important global disease of ruminants in the temperate and tropical regions, caused by Fasciola hepatica and F. gigantica, respectively, also poses a potential zoonotic threat. In India alone it causes huge losses to stakeholders. Anthelmintics including triclabendazole h...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

寄生虫駆除の新戦略：チモキノンとクルクミン

動物の寄生虫病は、家畜の健康と経済活動に大きな影響を与えています。特に、ファシオラ属は、世界中の温帯および熱帯地域において、反芻動物に深刻な被害をもたらす寄生虫です。本研究では、ニゲラ・サチバ (黒種草) の有効成分であるチモキノン (T) と、ウコンの有効成分であるクルクミン (C) が、ファシオラ・ジガンチカに対する駆虫効果を示すかどうかを調べました。

チモキノンとクルクミンは駆虫効果を示す？

研究の結果、チモキノンとクルクミンは、ファシオラ・ジガンチカの運動性を阻害する効果を示しました。また、チモキノンは、ファシオラ・ジガンチカのカテプシンL (CatL) 遺伝子の発現を抑制しました。CatLは、ファシオラ・ジガンチカの病原性に関与する酵素です。これらの結果から、チモキノンとクルクミンは、ファシオラ・ジガンチカに対する駆虫効果を持つ可能性が示唆されました。

自然由来の成分で寄生虫駆除

チモキノンとクルクミンは、自然由来の成分であり、安全性が高いと考えられます。そのため、これらの成分は、従来の駆虫薬に代わる新たな駆虫薬として期待されています。砂漠を旅するラクダは、自然環境の中で生き抜くための知恵を身につけています。ラクダは、砂漠に生息する様々な植物を食べて、健康を維持しています。自然由来の成分は、動物の健康を守るための有効な手段となります。