妊娠中および授乳中のラコサミド

著者: CagnettiClaudia, FoschiNicoletta, LattanziSimona, ProvincialiLeandro, SilvestriniMauro

原題: Lacosamide during pregnancy and breastfeeding.

概要

本研究では、妊娠中および授乳中のラコサミド（LCS）の安全性と有効性を評価した。その結果、妊娠を通して治療を継続し、授乳した3人の妊娠中の女性において、LCSは忍容性が良く、発作のコントロールに有効であることが判明した。子孫に主要なまたは軽微な先天性奇形は観察されなかった。これは、LCSが、妊娠中および授乳中のてんかんに対する安全で効果的な治療選択肢となる可能性があることを示唆している。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: The epilepsy treatment during pregnancy represents a balance between teratogenic hazard and seizure control. The aim of the study was to evaluate the safety and efficacy of lacosamide (LCS) during pregnancy and breastfeeding. METHODS: Patients referred to our Epilepsy Center for pregnan...掲載元で要旨全文を確認する

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妊娠中および授乳中のラコサミド

妊娠中のてんかん治療は、奇形のリスクと発作のコントロールのバランスを取ることが重要です。本研究では、妊娠中および授乳中のラコサミド（LCS）の安全性と有効性を評価しました。

妊娠中および授乳中のラコサミドの安全性

LCS服用中に妊娠した患者さん3人を対象に、前向きに追跡調査を行いました。LCSの投与は、妊娠期間中および授乳期間中も継続され、1日平均投与量は400mgでした。LCSは、2人の患者さんでは単剤療法として、1人の患者さんでは併用療法として使用されました。妊娠期間中、発作の頻度は変化せず、2人の患者さんは発作が消失しました。出産時の平均妊娠週数は39週でした。1分後と5分後の平均アプガースコアはそれぞれ9と10で、新生児に重大な奇形や軽度の奇形は認められませんでした。すべての新生児は、正常な発達段階に達していました。これらの症例は、妊娠期間中および授乳期間中も、LCSの有効性と安全性が高いことを示唆しており、奇形性または毒性がある可能性は低いと考えられます。

てんかん治療と妊娠

妊娠中のてんかん治療は、母親と胎児の両方の健康に大きな影響を及ぼす可能性があります。そのため、妊娠を計画しているてんかん患者さんは、医師と相談し、適切な治療法を選択することが重要です。今回の研究結果は、ラコサミドが、妊娠中および授乳中のてんかん治療において、有効で安全な選択肢である可能性を示唆しています。しかし、これはあくまでも限られた症例に基づく結果であり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。医師と相談し、患者さんの状態に最適な治療法を選択することが重要です。

ラクダ博士の結論

砂漠の旅では、常に危険が伴います。同様に、妊娠中のてんかん治療も、母親と胎児の両方にリスクが伴います。今回の研究結果は、ラコサミドが、妊娠中および授乳中のてんかん治療において、有効で安全な選択肢である可能性を示唆しています。しかし、医師と相談し、患者さんの状態に最適な治療法を選択することが重要です。ラクダ博士は、安全な旅を心から願っています。