膜破裂後の帝王切開における、術後感染の予防

著者: MobergP J, SchedvinsK

原題: Prevention of postoperative infection in cesarean section after rupture of the membranes.

概要

長時間破水後の帝王切開術を受けた患者において、セフロキシムによる予防投与に続いてセファドロキシルを投与すると、感染率が有意に低下した。この抗生物質レジメンは耐容性が良好で、副作用は報告されていない。

論文詳細　

原文の要約 :

Patients having a cesarean section more than 6 h after rupture of the membranes constitute a high risk group for postoperative infections. Two such groups were studied. Patients were given either cefuroxime 1.5 g every 8th hour for 24 h followed by cefadroxil 0.5 g twice daily for 6 days or received...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

帝王切開における術後感染予防

帝王切開後、特に破水から6時間以上経過した患者は、術後感染のリスクが高いです。本研究では、2つのグループを対象に、セフロキシムとセファドロキシルを併用した術後感染予防効果を調べました。その結果、治療群ではコントロール群と比較して感染率が有意に低く（15％対48％）、感染していない患者の入院期間も有意に短くなりました（8日対12日）。これらの薬剤の併用による帝王切開後感染予防効果は、これまで報告されていませんでした。

抗生物質の併用による術後感染予防

この研究は、セフロキシムとセファドロキシルを併用することで、帝王切開後の術後感染を効果的に予防できることを示唆しています。これらの薬剤は、すでに安全性が確認されており、副作用も報告されていません。帝王切開後、術後感染のリスクが高い方は、医師に相談してこれらの薬剤の併用を検討することがおすすめです。

術後感染予防のための注意

帝王切開後の術後感染を予防するためには、手術前後の清潔な環境を保つことが重要です。また、手術後に十分な休息を取り、栄養バランスを考えた食事を心がけることも大切です。術後感染の症状が出た場合は、すぐに医師に相談してください。

ラクダ博士の結論

帝王切開後、特に破水から6時間以上経過した患者は、術後感染のリスクが高いですが、セフロキシムとセファドロキシルを併用することで、感染率を大幅に減らすことができます。この併用療法は、帝王切開後の患者にとって有効な術後感染予防策と言えるでしょう。しかし、すべての患者に効果があるわけではありません。帝王切開後の感染が気になる方は、医師に相談してください。