二次進行性多発性硬化症（ASCEND）における、ナタリズマブが病気の進行に及ぼす影響：第3相、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照試験とオープンラベル延長試験

著者: , ArnoldDouglas L, CadavidDiego, CampbellNolan, ChangIh, DeykinAaron, ForrestalFiona, FreedmanMark S, GoldmanMyla D, HartungHans-Peter, HavrdováEva Kubala, HoPei-Ran, JefferyDouglas, KapoorRaju, LucasNisha, MikolDan, MillerAaron, SellebjergFinn, SteinerDeborah, YuBei

原題: Effect of natalizumab on disease progression in secondary progressive multiple sclerosis (ASCEND): a phase 3, randomised, double-blind, placebo-controlled trial with an open-label extension.

概要

再発を伴う多発性硬化症（MS）に対する治療法は存在しますが、進行性MSの患者に対してはあまり効果的ではありません。本研究は、特定の薬剤であるナタリズマブが、再発を起こしていない患者であっても、二次進行性MSの進行を遅らせることができるかどうかを判断することを目的としています。

論文詳細　

原文の要約 :

Although several disease-modifying treatments are available for relapsing multiple sclerosis, treatment effects have been more modest in progressive multiple sclerosis and have been observed particularly in actively relapsing subgroups or those with lesion activity on imaging. We sought to assess wh...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

多発性硬化症の進行を抑える新たな治療法の開発

多発性硬化症（MS）の治療は、近年目覚ましい進歩を遂げていますが、特に進行性MSに対する治療効果は限定的でした。この研究は、ナタリズマブという薬剤が、進行性MSの進行を遅らせる可能性を、大規模な臨床試験（第3相）で検証したものです。ナタリズマブは、免疫細胞の働きを抑制することで、MSの進行を遅らせる効果が期待されています。研究者たちは、ナタリズマブが、進行性MSの進行を遅らせる効果があるのか、科学的な根拠に基づいて明らかにしようとした点は素晴らしいですね。

ナタリズマブは進行性MSの進行を遅らせる効果があるのか？

この研究の結果、ナタリズマブは、進行性MSの進行を遅らせる効果があることが示唆されました。ナタリズマブは、進行性MSの治療に有効な選択肢となる可能性があります。しかし、ナタリズマブは、副作用のリスクも伴うため、医師とよく相談して治療を受けるようにしましょう。

進行性MSの治療法は？

進行性MSは、現在、完治する治療法はありません。しかし、ナタリズマブなどの薬剤を用いることで、病気の進行を遅らせることができます。進行性MSの治療は、早期に開始することが重要です。進行性MSの症状に悩んでいる方は、早めに専門医の診察を受けましょう。

ラクダ博士の結論

砂漠のように広がるMSの世界で、患者さんは孤独と闘っています。ナタリズマブは、そんな患者さんの希望となるかもしれません。しかし、この研究は、あくまでナタリズマブの効果を示唆したものです。ナタリズマブが、すべての進行性MS患者さんに効果があるとは限りません。進行性MSの治療は、医師との連携が不可欠です。患者さんは、医師とよく相談して、自分に合った治療法を選びましょう。