強迫性障害に対する増強剤としての、リスぺリドン、パリペリドン、アリピプラゾールの使用に関する系統的レビュー

著者: BrakouliasVlasios, StockingsEmily

原題: A systematic review of the use of risperidone, paliperidone and aripiprazole as augmenting agents for obsessive-compulsive disorder.

概要

リスぺリドン、パリペリドン、アリピプラゾールは、大人のOCDに対する増強剤としてエビデンスが支持されている。3つの薬剤間の反応予測因子を評価し、差分効果を検出するには、さらなる研究が必要である。

論文詳細　

原文の要約 :

INTRODUCTION: Obsessive-compulsive disorder (OCD) is often viewed as a difficult to treat disorder. In some patients, antipsychotics are used to augment the action of serotonin reuptake inhibitors (SRIs), particularly when there is only a partial response to treatment. AREAS COVERED: This comprehen...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

強迫性障害に対する増強剤としてのリスパダール、パリペリドン、アリピプラゾールの使用に関する系統的レビュー

強迫性障害 (OCD) は、しばしば治療が難しい疾患とみなされます。一部の患者では、特に治療に対する部分的な反応のみが見られる場合、セロトニン再取り込み阻害薬 (SRIs) の作用を増強するために、抗精神病薬が使用されます。

この包括的な文献レビューは、強迫性障害の治療における増強剤としての、一般的に使用される3つの非定型抗精神病薬、リスパダール、パリペリドン、アリピプラゾールの有効性と忍容性を評価することを目的としています。

抗精神病薬による増強療法は、セロトニン再取り込み阻害薬 (SRIs) による治療が効果不十分な場合にのみ試みるべき

抗精神病薬による増強療法は、高用量で曝露され、反応阻止療法を受けたにもかかわらず、選択的SRIsによる治療が失敗した場合にのみ試みるべきです。現在、成人サンプルにおける強迫性障害に対する増強剤としてのリスパダール、パリペリドン、アリピプラゾールの使用を裏付ける証拠がありますが、抗精神病薬による増強療法への反応の予測因子を評価し、3つの薬物の間の差を見るためには、より大規模なサンプルを用いたさらなる研究が必要です。現時点では、抗精神病薬の選択は、薬物の副作用プロファイルと患者の薬物歴によって最適に決定されます。

ラクダ博士の結論

ラクダ博士は、強迫性障害の治療における抗精神病薬の役割を、砂漠のオアシスの井戸に例えて説明します。強迫性障害に苦しむ人は、まるで砂漠を彷徨う旅人のように、不安や恐怖に悩まされています。抗精神病薬は、オアシスの井戸のように、旅人の心を落ち着かせ、渇きを癒す効果があると考えられます。ただし、抗精神病薬は万能薬ではありません。適切な治療法を選択するためには、医師との相談が不可欠です。