論文詳細 
原文の要約 :
Leishmaniases are infectious diseases caused by protozoan parasites Leishmania and transmitted by sand flies. Drug repurposing is a therapeutic approach that has shown satisfactory results in their treatment. Analyses of antihistaminic drugs have revealed their in vitro and in vivo activity against ...掲載元で要旨全文を確認する
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引用元:
https://doi.org/10.1016/j.actatropica.2019.04.017

データ提供:米国国立医学図書館(NLM)

H1-抗ヒスタミン薬の抗リーシュマニア活性とリーシュマニア・インファンタムにおける細胞変化

リーシュマニア症は、リーシュマニア原虫によって引き起こされる感染症で、砂ムシによって媒介されます。薬剤再利用は、リーシュマニア症の治療において満足のいく結果を示した治療法です。抗ヒスタミン薬の分析により、トリパノソーマ属に対するそのin vitroおよびin vivoでの活性が明らかになっています。本研究では、H1-抗ヒスタミン薬の抗リーシュマニア活性を評価し、リーシュマニア・インファンタムにおける細胞変化を特定することを目的としています。

H1-抗ヒスタミン薬はリーシュマニア・インファンタムに対して有効な抗リーシュマニア活性を示す

本研究では、シンナリジン、シプロヘプタジン、メクリジンが、プロマスティゴートに対して抗リーシュマニア活性を示し、50%阻害濃度(IC50)は10〜29 µMの範囲でした。これらの薬剤は、細胞内アマスチゴートに対しても活性と選択性を示し、IC50値は20〜35 µMでした。フェキソフェナジンとセチリジンには、いずれの形態に対しても抗リーシュマニア活性は認められませんでした。哺乳類の細胞毒性試験では、50%細胞毒性濃度値が52〜>200 µMの範囲でした。これらの薬剤は、寄生虫のミトコンドリア膜を脱分極させ、ミトコンドリアの損傷、細胞内内容の乱れ、核膜の剥離などの形態学的変化を引き起こしました。結論として、リーシュマニア・インファンタムの死は、ミトコンドリア膜電位の著しい低下に続く細胞内変化によって説明でき、H1-抗ヒスタミン薬治療による呼吸鎖の機能不全を示唆しています。これらのH1-抗ヒスタミン薬は、寄生虫における新しい細胞死経路を探求するために使用でき、分子レベルでの標的の特定は、これらの薬剤が抗リーシュマニア薬としての可能性を持っていることを理解するのに役立ちます。

リーシュマニア症の新たな治療戦略の可能性

リーシュマニア症は、世界中で多くの患者に苦痛を与えている病気です。従来の治療法では、副作用が強く、治療期間が長いなどの問題点がありました。本研究は、H1-抗ヒスタミン薬がリーシュマニア症の治療に有効である可能性を示唆しており、今後のリーシュマニア症治療の新たな戦略を開発するための重要な発見です。これらの薬剤は、既存の抗リーシュマニア薬とは異なる作用機序を持つため、薬剤耐性克服にも役立つ可能性があります。

ラクダ博士の結論

H1-抗ヒスタミン薬がリーシュマニア症の治療に有効である可能性が示されました。この研究は、リーシュマニア症の治療に新たな選択肢をもたらす画期的な発見であり、今後の研究開発に大きな期待が寄せられます。ラクダ博士は、この研究が、リーシュマニア症に苦しむ多くの人々にとって希望の光となることを願っています。砂漠には、様々な薬草が生えていますが、その中には病気を治す力を持つものもたくさんあります。H1-抗ヒスタミン薬は、まさに砂漠の薬草のように、リーシュマニア症の治療に役立つ可能性を秘めています。

日付 :
  1. 登録日 2019-08-07
  2. 改訂日 2019-08-07
詳細情報 :

Pubmed ID

31002807

DOI(デジタルオブジェクト識別子)

10.1016/j.actatropica.2019.04.017

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