顎関節投与のための、ナプロキセン含有NLCの改善された有効性

著者: AbdallaHenrique B, AlcântaraAna C S, BonfanteRicardo, BreitkreitzMárcia C, CastroSimone R, CeredaCintia M S, Clemente-NapimogaJuliana, GuilhermeViviane A, MacedoCristina G, RibeiroLígia N M, Rodrigues da SilvaGustavo H, da SilvaCamila Gonçalves, de PaulaEneida

原題: Improved efficacy of naproxen-loaded NLC for temporomandibular joint administration.

概要

本研究では、ナプロキセン（NPX）の関節内投与のための最適化されたナノ構造脂質担体（NLC）製剤の開発について述べている。NLC-NPX製剤はNPXの持続的送達を提供し、急性炎症性顎関節（TMJ）の痛覚過敏のラットモデルにおいて、白血球の遊走と炎症性サイトカインレベルを有意に減少させた。

論文詳細　

原文の要約 :

Inflammatory conditions of the temporomandibular joint (TMJ) and peripheral tissues affect many people around the world and are commonly treated with non-steroidal anti-inflammatory drugs (NSAIDs). However, in order to get desirable results, treatments with NSAIDs may take weeks, causing undesirable...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

顎関節症の治療に効果的なナプロキセンナノ粒子

顎関節症は、顎の関節や周りの組織に炎症が起こる病気で、多くの人が悩んでいます。従来の治療法では、非ステロイド系抗炎症薬（NSAIDs）が用いられてきましたが、効果が出るまでに時間がかかり、副作用が出たり、何度も服用する必要があったりと、課題がありました。そこで、本研究では、ナプロキセンをナノ粒子に封入した新しい製剤を開発し、その効果を調べました。ナノ粒子に封入することで、ナプロキセンが関節に直接届きやすく、効果が長持ちすると期待されます。実際に、ラットを用いた実験の結果、ナノ粒子に封入したナプロキセンは、従来の製剤と比べて、炎症を抑える効果が長く続き、炎症の原因となる物質の生成も抑制することが明らかになりました。

ナノ粒子技術：顎関節症の治療に革命を起こすか

ナノ粒子技術は、薬剤の体内への届け方を革新する可能性を秘めています。今回の研究結果は、ナノ粒子に封入したナプロキセンが、顎関節症の治療に有効である可能性を示唆しています。この技術は、砂漠の植物が厳しい環境に適応するように、薬剤を患部に効果的に届けることができるのです。

ラクダ博士の結論

顎関節症は、砂漠の厳しい日差しのように、痛みと不快感をもたらします。しかし、ナノ粒子技術は、その苦しみを和らげる、オアシスのような存在となるかもしれません。

日付 :

登録日 2020-11-05
改訂日 2021-01-10

詳細情報 :

Pubmed ID

31371737

DOI(デジタルオブジェクト識別子)

PMC6673697

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