感受性の高い個人における、サプリメントによる高カルシウム血症、腎結石、およびビタミンD過剰症

著者: BurmeisterLynn A, HaridasKeerthana, HolickMichael F

原題: Hypercalcemia, nephrolithiasis, and hypervitaminosis D precipitated by supplementation in a susceptible individual.

概要

一般的に安全とみなされているビタミンDのサプリメントは、特にビタミンD代謝が変化した人に、特に毒性を引き起こす可能性がある。この症例報告では、ビタミンDのサプリメントを受けた後、高カルシウム血症と腎結石を発症した58歳の女性について説明している。検査の結果、血清カルシウム値が高く、副甲状腺ホルモンが低く、25-ヒドロキシビタミンDが高く、1,25-ジヒドロキシビタミンDが高く、25（OH）Dと24,25（OH）2Dの比率が非常に高かった。これらの知見は、ビタミンDの分解に関与する重要な酵素であるCYP24A1の機能喪失変異の可能性を示唆している。この症例は、ビタミンDサプリメントを受けている患者では、血清カルシウム値を監視することの重要性を強調している。

論文詳細　

原文の要約 :

Vitamin D supplementation is common among the general public. Although generally considered safe, vitamin D supplement-induced toxicity has been reported, often in association with manufacturing or labeling errors. Additionally, selected patient populations may have a hypersensitivity to vitamin D s...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

ビタミンDサプリメントの落とし穴？

ビタミンDは、健康維持に欠かせない栄養素ですが、摂取量が多いと、体に悪影響を及ぼす可能性があります。本研究は、ビタミンDサプリメントを摂取した結果、高カルシウム血症や腎結石を発症した女性の症例報告です。この女性は、ビタミンDの血中濃度が正常値であったにも関わらず、機能性医学の専門家から、ビタミンDサプリメントを1日に8,000IUから2,000IUまで3か月かけて減らすように指示されました。その結果、ビタミンDサプリメントを摂取し始めて3か月後に腎結石が発見されました。検査の結果、血中カルシウム濃度が高く、副甲状腺ホルモンの値が低く、ビタミンDの活性型である1,25-ジヒドロキシビタミンDの値が高いことが判明しました。さらに、ビタミンDの代謝に関わる酵素であるCYP24A1の機能が低下している可能性も示唆されました。このことから、ビタミンDの代謝に異常がある人では、ビタミンDサプリメントの摂取によって、高カルシウム血症や腎結石などの健康被害のリスクが高まる可能性が示唆されました。

ビタミンDサプリメントは慎重に

ビタミンDサプリメントは、健康に良いイメージがありますが、摂取量が多いと、高カルシウム血症や腎結石などの健康被害のリスクが高まる可能性があります。ビタミンDサプリメントを摂取する際には、自分の体の状態をよく理解し、医師と相談しながら、適切な量を摂取することが大切です。

健康的なビタミンD摂取

ビタミンDは、日光を浴びることで体内で生成されます。また、魚や卵などの食品からも摂取することができます。ビタミンDサプリメントを摂取する場合は、医師の指導に従い、適切な量を摂取するようにしましょう。

ラクダ博士の結論

砂漠のラクダは、強い日差しを浴びて、体内にビタミンDを蓄えています。ビタミンDは健康に良いものですが、過剰摂取は体に悪影響を及ぼす可能性があります。ビタミンDサプリメントは、適切な量を摂取することが重要です。健康な生活を送るためには、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけ、必要に応じて医師に相談しましょう。