超音波標的化マイクロバブル破壊は、標的リポソームを介して、関節リウマチの相乗療法を増強する

著者: ChengChong, HuangJianbo, MaLang, QiuLi, TangYuanjiao, WangLiyun, XiangXi, YanFeng, ZhuBihui

原題: Ultrasound-targeted microbubble destruction augmented synergistic therapy of rheumatoid arthritis via targeted liposomes.

概要

超音波ターゲット化マイクロバブル破壊（UTMD）は、デキサメタゾンナトリウムリン酸塩（DexSP）を葉酸抱合リポソームに封入して、関節リウマチ（RA）の治療に送達することを強化するために使用された。 UTMDは、標的化されたリポソームからのDexSPの放出を著しく改善し、低用量のDexSPで、ラットRAモデルにおける関節腫脹、骨の侵食、炎症を軽減した。

論文詳細　

原文の要約 :

Rheumatoid arthritis (RA) can lead to joint destruction and deformity, which is a significant cause of the loss of the young and middle-aged labor force. However, the treatment of RA is still filled with challenges. Though dexamethasone, one of the glucocorticoids, is commonly used in the treatment ...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

超音波標的化マイクロバブル破壊による関節リウマチの標的化リポソームを用いた相乗療法の増強

関節リウマチ（RA）は、関節の破壊と変形を引き起こす可能性のある疾患です。RAの治療は、依然として課題が多いです。グルココルチコイドの一つであるデキサメタゾンは、RAの治療に広く用いられていますが、必要な高用量、長期使用、不十分な治療効果、様々な副作用など、臨床的な使用には制限があります。超音波標的化マイクロバブル破壊（UTMD）は、超音波キャビテーション効果を増強し、標的化されたナノキャリアから滑膜腔への薬物放出を誘発することができます。これは、RAのより効果的な相乗的治療戦略となる可能性があります。

本研究では、UTMDを用いて、デキサメタゾンナトリウムリン酸塩（DexSP）を負荷したポリエチレングリコール（PEG）修飾葉酸（FA）結合リポソーム（LPs）（DexSP@LPs-PEG-FA）を用いてRAの相乗療法を増強することを目指しました。in vitroでのRAW264.7細胞実験とin vivoでのコラーゲン誘発関節炎SDラットモデル動物実験を通じて、UTMDによるDexSP@LPs-PEG-FAの標的化送達、相乗的超音波キャビテーション効果、薬物療法の有効性を調査しました。その結果、UTMD効果下では、標的化リポソームからのDexSP放出が改善されました。同様に、葉酸結合リポソームはRAW264.7細胞に標的化結合を示しました。超音波とマイクロバブルの併用により、リポソームで送達されたDexSPは、低用量で関節腫脹、骨の浸食、関節と血清における炎症を著しく軽減しました。これらの結果は、UTMDによる葉酸結合リポソームが、RAの標的化された相乗的治療法として有望であるだけでなく、多くの他の生物医学分野におけるナノ医薬品としても高い可能性を示していることを示しています。