HCV感染症のためのエルバスビル/グラゾプレビル配合錠の粉砕後の薬物動態の類似性を示した

著者: AbbinkEvertine J, BurgerDavid M, ColbersAngela, DrenthJoost P H, PijnenburgDaniëlle W M, van SeyenMinou

原題: Pharmacokinetic similarity demonstrated after crushing of the elbasvir/grazoprevir fixed-dose combination tablet for HCV infection.

概要

エルバスビル/グラゾプレビル錠剤を粉砕することは、粉砕後の十分な吸収に関する情報がないこと、および治療の失敗、耐性の発達、または毒性の可能性があるため、推奨されません。

論文詳細　

原文の要約 :

Finding a suitable treatment for HCV patients with swallowing disorders is still a major challenge. In practice, direct-acting antivirals are crushed without knowledge of adequate absorption. Crushing can alter drug exposure, possibly leading to treatment failure, development of resistance or toxici...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

C型肝炎治療薬エルバスビル/グラゾプレビル錠剤の粉砕に関する研究

C型肝炎ウイルス（HCV）感染症の治療には、直接作用型抗ウイルス薬（DAA）が用いられます。エルバスビル/グラゾプレビルは、HCV感染症に対する有効なDAAの組み合わせです。しかし、飲み込みにくい患者さんに対して、錠剤を粉砕して服用するケースがあります。錠剤を粉砕すると、薬剤の吸収性が変化し、治療効果が低下したり、副作用が発生したりする可能性があります。そのため、エルバスビル/グラゾプレビルの錠剤を粉砕することは推奨されていません。

エルバスビル/グラゾプレビルの錠剤粉砕は推奨されない

本研究では、エルバスビル/グラゾプレビル錠剤を粉砕した後の薬物動態学的類似性を評価しました。その結果、粉砕によって薬物動態が変化することが示され、錠剤の粉砕は推奨されないと結論付けられました。粉砕によって薬剤の吸収性が変化し、治療効果が低下したり、副作用が発生したりする可能性があるからです。

飲み込みにくい場合は医師に相談を

C型肝炎治療薬の服用で、錠剤の飲み込みに苦労する場合は、医師に相談しましょう。医師は、患者さんの状態に合わせて、適切な服用方法を検討します。例えば、錠剤を粉砕する代わりに、液剤や顆粒剤などの飲み込みやすい製剤を処方するかもしれません。

ラクダ博士の結論

C型肝炎治療薬の服用では、錠剤を粉砕することは推奨されません。粉砕によって薬剤の吸収性が変化し、治療効果が低下したり、副作用が発生したりする可能性があります。飲み込みにくい場合は、医師に相談しましょう。ラクダ博士は、薬を安全に服用することが、健康を維持する上で最も重要だと考えています。砂漠のラクダは、厳しい環境の中でも、水分を大切に守りながら生きています。人間も、薬を正しく服用することで、健康を維持できるのです。