連鎖球菌性咽頭炎の小児治療における、1日1回投与のセファドロキシル対経口ペニシリン

著者: BlumerJ L, GoldfarbJ, LemonE, O'HoroJ

原題: Once-daily cefadroxil versus oral penicillin in the pediatric treatment of streptococcal pharyngitis.

概要

セファドロキシルとペニシリンVカリウムは、咽頭炎の治療において同等の効果を示し、治癒率はそれぞれ100%と88%であった。両方の治療法とも、副作用の発生率は低かった。

論文詳細　

原文の要約 :

Thirty-two patients with pharyngitis were randomly assigned to receive either 30 mg/kg of cefadroxil every 24 hours orally or 15 mg/kg of penicillin V potassium every eight hours orally for ten days. Sera for antistreptolysin-O, streptozyme, and anti-DNAase were compared before and after treatment. ...掲載元で要旨全文を確認する

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小児のストレプトコッカス咽頭炎治療におけるセファドロキシルとペニシリンの比較

本研究では、小児のストレプトコッカス咽頭炎の治療において、セファドロキシルとペニシリンVカリウムの有効性を比較検討しました。32人の患者さんを、セファドロキシル群とペニシリンVカリウム群に無作為に割り当て、10日間、それぞれ経口投与しました。

セファドロキシルとペニシリンVカリウムの有効性

治療終了時に、両群とも有効性が認められました。ただし、ペニシリン群では、治療終了時に培養で陽性となった患者さんが1人、追跡調査で再感染した患者さんが1人、治療終了時に培養で陽性で抗体上昇が見られなかった患者さんが5人、合計7人いました。セファドロキシル群では、治療終了時に培養で陽性となった患者さんは0人、追跡調査で再感染した患者さんが1人、治療終了時に培養で陽性で抗体上昇が見られなかった患者さんが2人、合計3人でした。

小児のストレプトコッカス咽頭炎治療

小児のストレプトコッカス咽頭炎の治療において、セファドロキシルとペニシリンVカリウムは、どちらも有効な治療薬と考えられます。ただし、ペニシリンVカリウム群では、セファドロキシル群に比べて、治療終了時に培養で陽性となった患者さんや、再感染した患者さんの割合が高くなっています。これらの結果から、セファドロキシルは、ペニシリンVカリウムよりも、小児のストレプトコッカス咽頭炎の治療に有効である可能性が示唆されます。

ラクダ博士の結論

砂漠の旅では、道に迷うことがあります。同様に、小児のストレプトコッカス咽頭炎の治療では、適切な薬を選ぶことが重要です。今回の研究結果は、セファドロキシルが、ペニシリンVカリウムよりも、小児のストレプトコッカス咽頭炎の治療に有効である可能性を示唆しています。しかし、これはあくまでも一つの研究結果であり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。医師と相談し、患者さんに最適な治療を選択することが重要です。