レベチラセタム、ペラパネール、および攻撃性の問題：自己申告研究

著者: BrandFiona, HelmstaedterChristoph, MeschedeCarolin, von WredeRandi

原題: Levetiracetam, perampanel, and the issue of aggression: A self-report study.

概要

本研究では、攻撃性と易刺激性を引き起こすことが知られている抗てんかん薬であるレベチラセタム（LEV）とペラパンネル（PER）の行動的副作用を比較した。LEVは、攻撃性と易刺激性を特異的に誘発するPERよりも、幅広い負の副作用をもたらすようである。

論文詳細　

原文の要約 :

This study investigated to which degree levetiracetam (LEV) and perampanel (PER), antiseizure medications (ASM) that are both known to cause aggression and irritability, share the same or different, behavioral side-effect profiles. In this self-report study, 68 participants with epilepsy treated wit...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

レベチラセタムとペラパネールの攻撃性に関する自己申告研究

レベチラセタム（LEV）とペラパネール（PER）は、どちらも攻撃性と易怒性を引き起こすことが知られている抗てんかん薬（ASM）です。この研究では、LEVとPERが同じまたは異なる行動副作用プロファイルを共有している程度を調査しました。

LEVとPERの行動副作用の違い

自己申告研究の結果、LEV群の38%とPER群の36%が、評価対象薬剤の導入後に負の変化を経験していました。LEV群の参加者を、LEVに負の影響を帰属させた参加者と、LEVに対する経験が中立または肯定的な参加者に分けると、LEVの評価がネガティブな参加者は、認知、気分、身体の領域において有意に悪いスコアを示しました。PER群の参加者を、PERに負の影響を帰属させた参加者と、PERに対する経験が中立または肯定的な参加者に分けると、気分の領域のみで有意差が示され、その領域内では攻撃性と易怒性の増加のみが有意でした。LEVとPERの行動的な負の副作用の特徴を比較した結果、LEVはPERよりも幅広い行動に悪影響を及ぼしていることがわかりました。PERは、攻撃性と易怒性を特異的に誘発する傾向があり、その他の精神医学的副作用は見られませんでした。

攻撃性と易怒性の異なる発現メカニズム

今後の研究では、LEVとPERの表面上似た効果の裏にある、攻撃性と易怒性の異なる発現とメカニズムを探る必要があります。

ラクダ博士の結論

砂漠で生きるラクダは、厳しい環境の中で、仲間を守るために、時に攻撃的な行動に出ることもあります。この研究は、抗てんかん薬の副作用として、攻撃性と易怒性が現れる可能性を示唆しています。薬剤の副作用には個人差があり、すべての人が同じように影響を受けるわけではありません。薬剤を使用する際は、副作用について十分に理解し、医師と相談することが大切です。