論文詳細 
原文の要約 :
Hypertriglyceridemia may be implicated in the high atherosclerotic cardiovascular disease (ASCVD) risk experienced by patients with end-stage renal disease (ESRD). In this post-hoc analysis of the "Die Deutsche Diabetes Dialyse Studie (4D)" clinical trial, we examined incident ASCVD events, defined ...掲載元で要旨全文を確認する
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引用元:
https://doi.org/10.1016/j.amjcard.2021.04.023

データ提供:米国国立医学図書館(NLM)

糖尿病と透析中の患者におけるトリグリセリド、リポタンパク質、アポリポタンパク質と動脈硬化性心血管イベントの関係

糖尿病と末期腎不全で血液透析を受けている患者さんは、動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)のリスクが高いことが知られています。この研究は、ドイツで行われた『Die Deutsche Diabetes Dialyse Studie (4D)』臨床試験の事後分析で、トリグリセリド、超低密度リポタンパク質コレステロール(VLDL-C)、アポリポタンパク質B(Apo B)とC-III(Apo C-III)がASCVDイベントに与える影響について調べました。本研究では、2型糖尿病と末期腎不全で血液透析を受けている1255人の参加者を対象に、心筋梗塞、虚血性脳卒中、冠動脈再建術といったASCVDイベントの発生率を調査しました。2.3年の追跡調査の結果、340人(27%)の参加者にASCVDイベントが発生しました。トリグリセリド濃度が高いことは、ASCVDのリスクとは関連していませんでした。同様に、VLDL-C、Apo B、Apo C-IIIの濃度が高いことも、ASCVDイベントとは関連していませんでした。この研究では、糖尿病と末期腎不全で血液透析を受けている患者において、トリグリセリド、トリグリセリド豊富なリポタンパク質、アポリポタンパク質BやC-IIIは、ASCVDイベントのリスクとは関連していないことがわかりました。これらの結果から、この患者群において、トリグリセリドを下げることは、動脈硬化性心血管リスクの軽減にはつながらない可能性が示唆されています。

トリグリセリドを下げてもASCVDのリスクは減らない?

この研究は、糖尿病と末期腎不全で血液透析を受けている患者において、トリグリセリド、VLDL-C、Apo B、Apo C-IIIの濃度がASCVDイベントのリスクと関連していないことを明らかにしました。つまり、トリグリセリドを下げても、この患者群のASCVDリスクを軽減できない可能性があることを示唆しています。

健康への影響と生活への応用

この研究の結果は、糖尿病と末期腎不全で血液透析を受けている患者さんのASCVD予防において、トリグリセリドの管理だけでは不十分であることを示唆しています。この患者群では、血圧、血糖値、コレステロール値の管理など、他の心血管リスク因子への対策をしっかり行うことが重要です。また、定期的な運動や禁煙も、ASCVDのリスクを軽減する上で重要な要素となります。

ラクダ博士の結論

砂漠のラクダにとって、水は生命線です。同様に、糖尿病と透析中の患者さんにとって、ASCVDのリスクを管理することは非常に重要です。この研究は、トリグリセリドを下げるだけでは十分ではなく、他のリスク因子にも目を向ける必要があることを示しています。ラクダ博士は、患者さんたちが健康的な生活を送れるように、これからも研究を続け、知識を深めていきたいと考えています。

日付 :
  1. 登録日 2021-09-13
  2. 改訂日 2021-09-13
詳細情報 :

Pubmed ID

34108090

DOI(デジタルオブジェクト識別子)

10.1016/j.amjcard.2021.04.023

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