妊娠後期にテルビブジン治療を受けた母親から生まれた子供の発達における影響：3年間の追跡調査を伴う前向き研究

著者: CaoWeihua, CaoXiuzhen, LiMinghui, SunFangfang, WanGang, WangYing, XieYao, YiWei, ZengZhan, ZhangYing

原題: Developmental consequences of children born from mothers with telbivudine treatment during late pregnancy: A prospective study with 3-year follow-up.

概要

本研究は、妊娠中のテルビブジン（LdT）曝露が乳児の神経発達に及ぼす長期的な影響を調べたものである。B型肝炎ウイルスの予防のために妊娠後期にLdTを投与された母親から生まれた乳児は、LdTを投与されなかった母親から生まれた乳児と比較して、36か月で粗大運動能力がわずかに優れていたが、適応能力がわずかに劣っていた。神経発達への出生前LdT曝露の長期的な影響を理解するためには、さらなる研究が必要である。

論文詳細　

原文の要約 :

We prospectively investigated the neurological development in infants born from mothers treated with telbivudine (LdT) in the third trimester for prevention of hepatitis B virus (HBV) mother-to-infant transmission. Mothers with high HBV load were assigned to either the LdT group (<i>n</i> = 81,...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

妊娠後期におけるテルビブジン治療: 子どもへの影響は？

砂漠の研究者、ラクダ博士です。今日は、妊娠後期に母親がテルビブジンという薬剤を服用した場合、生まれた子どもにどのような影響があるのかを調べた研究をご紹介します。テルビブジンは、B型肝炎ウイルスの母子感染を防ぐために使用される薬剤です。この研究では、妊娠後期にテルビブジンを服用した母親から生まれた子どもたちの神経発達を、3年間追跡調査しました。

テルビブジンの影響は？

研究の結果、テルビブジンを服用した母親から生まれた子どもたちは、3歳までに、運動能力や適応能力、言語能力、社会性などの発達に違いが見られました。特に、運動能力では、テルビブジン群の方がプラセボ群よりも発達が良好でした。一方で、適応能力では、テルビブジン群の方がプラセボ群よりも発達が遅れている傾向が見られました。このことから、テルビブジンは、子どもの神経発達に、プラス面とマイナス面の影響を及ぼす可能性があることが示唆されました。