メクロジンは、mdxマウスの骨格筋病変を改善し、筋力を増加させる

著者: HidaTetsuro, HiraiwaHideki, ImagamaShiro, IshiguroNaoki, IshizukaShinya, ItoKenyu, ItoMikako, KawamuraYusuke, KobayashiTakeshi, MasudaAkio, MatsushitaMasaki, NakashimaHiroaki, OhkawaraBisei, OhnoKinji, TanakaSatoshi, TsushimaMikito

原題: Meclozine ameliorates skeletal muscle pathology and increases muscle forces in mdx mice.

概要

メクロジンは、乗り物酔いに広く用いられる抗ヒスタミン薬ですが、ヒト筋原性前駆細胞（Hu5/KD3細胞）の増殖と生存を促進することがわかりました。この研究では、メクロジンがMyoDの発現を増加させ、ミオシン重鎖の発現を減少させることが示され、筋形成を促進する一方で、筋管形成を阻害する可能性があることが示唆されました。また、この研究では、デュシェンヌ型筋ジストロフィーのモデルであるmdxマウスにおけるメクロジンの効果を調査し、メクロジンがmdxマウスの筋肉量を増加させ、運動能力を改善し、ERK1/2のリン酸化を減少させることを発見しました。

論文詳細　

原文の要約 :

We screened pre-approved drugs for the survival of the Hu5/KD3 human myogenic progenitors. We found that meclozine, an anti-histamine drug that has long been used for motion sickness, promoted the proliferation and survival of Hu5/KD3 cells. Meclozine increased expression of MyoD, but reduced expres...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

メクロジンによる筋ジストロフィーの改善

筋ジストロフィーは、筋肉が徐々に弱っていく病気で、現在有効な治療法は限られています。本研究では、メクロジンという薬物が、筋ジストロフィーモデルマウスの筋肉の機能を改善することを発見しました。メクロジンは、もともと乗り物酔いなどの治療薬として用いられていますが、研究者らは、メクロジンが、筋ジストロフィーモデルマウスの筋肉の再生を促進し、筋肉の力を強化することを発見しました。この研究は、メクロジンが、筋ジストロフィーの新たな治療法として期待できる可能性を示唆しています。

メクロジンの効果

メクロジンは、筋ジストロフィーモデルマウスの筋肉の再生を促進し、筋肉の力を強化することがわかりました。これは、メクロジンが、筋肉細胞の増殖と生存を促進し、筋肉の損傷を抑制するためと考えられます。まるで砂漠のオアシスのように、メクロジンは、筋肉の再生を促進し、筋ジストロフィーモデルマウスの筋肉の機能を改善する役割を果たしているのです。

筋ジストロフィー治療の新たな可能性

この研究は、メクロジンが、筋ジストロフィーの新たな治療法として期待できる可能性を示唆しています。メクロジンは、すでに安全性が確認されている薬物であり、筋ジストロフィーの患者さんにとって、新たな希望となる可能性があります。ラクダ博士も、砂漠の旅では、ラクダが厳しい環境に適応するように、メクロジンも、筋ジストロフィーの患者さんの体をサポートする役割を果たすことができるでしょう。