ニボルマブとイピリムマブの併用療法によって誘導された、フォークト・コヤナギ・ハラダ病様ぶどう膜炎の症例

著者: EgawaMariko, KajitaKeisuke, MinamiKeisuke, MitamuraYoshinori, MuraoFumiko

原題: A Case of Vogt-Koyanagi-Harada Disease-Like Uveitis Induced by Nivolumab and Ipilimumab Combination Therapy.

概要

本症例報告は、進行性メラノーマの患者で、ニボルマブとイピリムマブの治療を再開した後、再発性フォークト・コヤナギ・ハラダ（VKH）病様ぶどう膜炎を経験した症例について述べている。

論文詳細　

原文の要約 :

Nivolumab and ipilimumab are widely used immune checkpoint inhibitors (ICPIs) for the treatment of metastatic melanoma. ICPIs cause an array of side effects called immune-related adverse events (IRAEs) due to activation of an immune response. ICPI-uveitis can cause irreversible vision loss if untrea...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

ニボルマブとイピリムマブ併用療法によるフォークト・コヤナギ・ハラダ病様ぶどう膜炎の症例

ニボルマブとイピリムマブは、転移性黒色腫の治療に広く用いられている免疫チェックポイント阻害剤です。免疫チェックポイント阻害剤は、免疫応答を活性化することで、様々な副作用を引き起こす可能性があります。その中でも、免疫関連有害事象（IRAEs）として、ぶどう膜炎が発生することがあります。ぶどう膜炎は、治療しないと視力障害を引き起こす可能性があります。本研究では、ニボルマブとイピリムマブの併用療法により、フォークト・コヤナギ・ハラダ（VKH）病様ぶどう膜炎が再発した症例について報告しています。

ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、VKH病様ぶどう膜炎の再発を引き起こす可能性があります。

この研究は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、VKH病様ぶどう膜炎の再発を引き起こす可能性があることを示唆しています。免疫チェックポイント阻害剤を使用する際には、VKH病様ぶどう膜炎などのIRAEsの発症に注意し、早期に適切な治療を行うことが大切です。

免疫チェックポイント阻害剤と副作用

免疫チェックポイント阻害剤は、がん治療に有効な薬剤ですが、様々な副作用を引き起こす可能性があります。免疫チェックポイント阻害剤を使用する際には、副作用のリスクとベネフィットについて、医師とよく相談し、適切な管理をすることが大切です。

ラクダ博士の結論

ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、がん治療に効果的な選択肢ですが、VKH病様ぶどう膜炎などの副作用のリスクも伴います。この研究は、免疫チェックポイント阻害剤を使用する際の注意点を示唆するものであり、砂漠の旅に出る前に、必要な準備をしておくように、患者さんも医師とよく相談して、治療を進めていくことが大切です。