セコバルビタールとクロルプロマジンの制吐効果を、メトクロプラミド、ジフェンヒドラミン、およびデキサメタゾンと比較した無作為化試験

著者: BatemanM, FlaumM A, KardinalC G, RichardsP D

原題: The antiemetic efficacy of secobarbital and chlorpromazine compared to metoclopramide, diphenhydramine, and dexamethasone. A randomized trial.

概要

メトクロプラミド、ジフェンヒドラミン、デキサメタゾン（MDD）は、セコバルビタールナトリウムとクロロプロマジン（SC）よりもシスプラチン誘発性嘔吐の予防に効果的であった。MDDで治療した患者の72％が良好から非常に良好な制吐予防効果を示したのに対し、SCで治療した患者では17％であった。MDDは、有意に多くの患者に好まれた。

論文詳細　

原文の要約 :

The efficacy of secobarbital sodium plus chlorpromazine (SC) in the prevention of cisplatin induced emesis was compared to the combination of metoclopramide, diphenhydramine, and dexamethasone (MDD). Twenty-three patients were entered onto protocol. Eighteen were evaluable. Good to excellent antieme...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

シスプラチン誘発の嘔吐に対するセコバルビタールとクロルプロマジン、メトクロプラミド、ジフェンヒドラミン、デキサメタゾンの効果

シスプラチンは、がんの治療に効果的な薬物ですが、副作用として強い嘔吐を引き起こすことが知られています。そのため、シスプラチン投与に伴う嘔吐を予防することが重要です。本研究では、シスプラチン誘発の嘔吐に対するセコバルビタールとクロルプロマジン、メトクロプラミド、ジフェンヒドラミン、デキサメタゾンの効果を比較しました。その結果、メトクロプラミド、ジフェンヒドラミン、デキサメタゾンの併用療法は、セコバルビタールとクロルプロマジンの併用療法と比較して、シスプラチン誘発の嘔吐の予防効果が高いことが示されました。シスプラチン投与に伴う嘔吐は、患者様のQOLを大きく低下させるため、適切な制吐剤の選択が重要です。

メトクロプラミド、ジフェンヒドラミン、デキサメタゾンの併用療法はシスプラチン誘発の嘔吐の予防効果が高い

本研究では、メトクロプラミド、ジフェンヒドラミン、デキサメタゾンの併用療法は、セコバルビタールとクロルプロマジンの併用療法と比較して、シスプラチン誘発の嘔吐の予防効果が高いことが示されました。

シスプラチン投与に伴う嘔吐は、医師と相談して適切な制吐剤を選択することが重要

シスプラチン投与に伴う嘔吐は、患者様のQOLを大きく低下させるため、適切な制吐剤の選択が重要です。医師と相談して、自分に合った制吐剤を選択しましょう。

ラクダ博士の結論

シスプラチンは、砂漠を旅するラクダにとって、厳しい環境を乗り越えるための大切な水のように、がん患者様にとって重要な治療薬です。しかし、シスプラチンは、ラクダが砂漠の厳しい環境で出会う危険な嵐のように、強い嘔吐を引き起こす可能性があります。本研究は、シスプラチン誘発の嘔吐に対する様々な制吐剤の効果について、重要な知見を与えてくれました。シスプラチン投与に伴う嘔吐は、患者様のQOLを大きく低下させるため、医師と相談して、適切な制吐剤を選択することが大切です。