強迫性障害における恥の発生源と結果

著者: CroneCassandra, GilchristPhilippe, NorbergMelissa M, OarElla L, StreetSimon, VisvalingamShanara

原題: The causes and consequences of shame in obsessive-compulsive disorder.

概要

本研究は、強迫性障害（OCD）における羞恥心の役割について探求しました。OCDの人は、不安を軽減するために、しばしば儀式や強迫行為を行うことがありますが、本研究では、特に暴力や性に関する不安定な強迫観念の場合、羞恥心も重要な役割を果たしていることがわかりました。羞恥心は、不安をコントロールした場合でも、強迫行為を実行し、特定の状況を避けるという強い願望と関連していました。研究者は、OCDの治療では、不安に加えて、羞恥心に対処する必要があることを示唆しています。

論文詳細　

原文の要約 :

Research into the aetiology, maintenance, and treatment of obsessive-compulsive disorder (OCD) has largely been informed by models of anxiety. However, non-experimental research suggests that some individuals may engage in compulsions to neutralise shame, with repugnant obsessions associated with mo...掲載元で要旨全文を確認する

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強迫性障害における恥の役割

強迫性障害（OCD）は、まるで砂漠に生えるサボテンのように、患者さんを苦しめる精神疾患です。OCDの治療は、不安を軽減することを目標とするものが一般的ですが、本研究では、OCDの症状に恥が重要な役割を果たしている可能性を示唆しています。OCDの症状である強迫観念には、不快な内容のものとそうでないものがありますが、不快な内容の強迫観念ほど、患者さんは強い恥を感じるとされています。

恥が強迫行動を促進

研究の結果、不快な内容の強迫観念は、他の種類の強迫観念よりも、患者さんに強い恥と不安を感じさせることが明らかになりました。さらに、恥は強迫行動と回避行動を促進することが示されました。つまり、患者さんは、不快な強迫観念によって生じる恥を軽減するために、強迫行動や回避行動を行うというわけです。

OCD治療への新たな視点

この研究は、OCDの治療において、恥を軽減することが重要であることを示唆しています。従来のOCD治療では、不安や恐怖に対処することが重視されてきましたが、今後は、恥に対処することも治療の重要な要素となるかもしれません。OCDの治療には、患者さんの心の奥底に潜む恥を理解し、それを軽減するアプローチが必要となるでしょう。