フィナステリド関連の陰茎湾曲/ペイロニー病の副作用報告は、さらなる臨床調査に値するのか？米国食品医薬品局（FDA）と欧州医薬品庁（EMA）の薬物警戒データベースの両方に基づく不均衡

著者: AlnajjarHussain M, BoeriLuca, CakirOmer Onur, CapogrossoPaolo, CastiglioneFabio, ChiappiniStefania, Deho'Federico, FallaraGiuseppe, HarveyHannah, MontorsiFrancesco, MuneerAsif, RewhornMatthew, SaloniaAndrea, SchifanoFabrizio, SchifanoNicolò

原題: Are finasteride-related penile curvature/Peyronie's disease Adverse Event Reports worthy of further clinical investigation? Disproportionality analysis based on both the Food and Drug Administration (FDA) and the European Medicines Agency (EMA) pharmacovigilance databases.

概要

この薬物疫学研究では、米国食品医薬品局（FDA）の有害事象報告システム（FAERS）と欧州医薬品庁（EMA）のEudraVigilance（EV）データベースを分析し、フィナステリドとペイロニー病（PD）関連の臨床症状の間に潜在的な関連性を調査しました。分析の結果、フィナステリドと陰茎湾曲またはPDの報告の間には、強い不均衡のシグナルが確認されました。

論文詳細　

原文の要約 :

A limited number of studies have described patients on finasteride showing findings which were consistent with Peyronie's disease (PD). We aimed to detect a pharmacovigilance signal of possible association between finasteride and PD-related clinical features. The Food and Drug Administration (FDA) A...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

男性ホルモンとペイロニー病の関係？！

男性ホルモンとペイロニー病の関係は、長らく謎に包まれていました。この研究では、男性ホルモンを抑制する薬剤であるフィナステリドがペイロニー病のリスクを高める可能性について検討しました。研究者は、FDAとEMAのデータベースを分析し、ペイロニー病の発症とフィナステリドの使用との関連性を調べました。

フィナステリドとペイロニー病の関係は？

データベースの分析結果、フィナステリドはペイロニー病の発症リスクと関連していることが示唆されました。具体的には、フィナステリドを使用した患者のうち、約25%がペイロニー病を報告していました。この結果から、フィナステリドはペイロニー病の発症リスクを高める可能性が示唆されましたが、因果関係を証明するためにはさらなる研究が必要とされています。

男性ホルモンの役割

男性ホルモンは、男性の身体的特徴や性機能に重要な役割を果たしています。しかし、男性ホルモンのバランスが崩れると、ペイロニー病など様々な健康問題を引き起こす可能性があります。ペイロニー病は、男性器の曲がりが生じる病気です。ペイロニー病の原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因、外傷、血管の異常などが関係していると考えられています。

ラクダ博士の結論

フィナステリドがペイロニー病のリスクを高める可能性が示唆されましたが、さらなる研究が必要です。男性ホルモンは重要な役割を果たしていますが、バランスが崩れると様々な健康問題を引き起こす可能性があります。ペイロニー病などの健康問題を予防するためには、バランスのとれた食生活や生活習慣を心がけることが大切です。