大腿骨頸部骨折の治療における人工股関節全置換術対セメント入りおよびセメントなし半関節置換術

著者: ChandlerR, DorrL D, GlousmanR, HoyA L, VanisR

原題: Treatment of femoral neck fractures with total hip replacement versus cemented and noncemented hemiarthroplasty.

概要

変位した大腿骨頸部骨折の患者89人を対象とした研究では、セメントを用いた全人工股関節置換術と、セメントを用いた半人工股関節置換術は、同様の結果をもたらし、若い患者ではより良い結果が得られた。非セメント式半人工股関節置換術では、痛みが強くなり、歩行が減った。

論文詳細　

原文の要約 :

A prospective study of displaced femoral neck fractures was conducted with patients randomized into three groups: cemented total hip replacement (THR), cemented hemiarthroplasty (UHR-C), and noncemented hemiarthroplasty (UHR-NC). Eighty-nine patients were treated for displaced (Garden type 3 or 4) f...掲載元で要旨全文を確認する

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大腿骨頸部骨折に対する人工股関節置換術とセメント固定型および非セメント固定型半関節置換術の比較

変位した大腿骨頸部骨折の患者を対象とした前向き研究を実施し、患者を3つのグループに無作為に割り付けました。セメント固定型人工股関節置換術（THR）、セメント固定型半関節置換術（UHR-C）、および非セメント固定型半関節置換術（UHR-NC）です。89人の患者が、変位骨折（ガーデン分類3または4）の治療を受け、プロテーゼを装着しました。39人の患者がTHR、37人がUHR-C、13人がUHR-NCを受けました。THR群とUHR-C群の間では、痛みのレベル、歩行、または必要な補助具に差は見られませんでした。ただし、UHR-Cで治療された場合、活発な地域歩行者は持久力の低下を示しました。UHR-NCで治療された患者は、痛みが強くなり、歩行が減少し、補助具が必要となりました。最も重要な合併症は脱臼で、THRで7人、UHR-Cで2人が発生しました。2年後の死亡率は18％でしたが、死亡者のほとんどは、心臓または肺の有意な疾患、癌、アルコール依存症、精神病などの5つの異なる医学的疾患のいずれかを患っていました。70歳未満の患者では、死亡率はわずかでした。レントゲン写真によるレビューでは、セメント固定された茎の76個のうち2個のみが進行性のセメント-骨境界を示し、1人の患者がゆるんだプロテーゼに対する再置換を必要としました。両極キャップの使用によるプロトルーシンの兆候は見られませんでした。非セメント固定型半関節置換術では、13本の茎のうち9本で近位大腿骨の金属と骨の間の疎明が認められました。著者は人工股関節置換に関する推奨事項を示しています。

手術方法によって異なる健康への影響

この研究では、大腿骨頸部骨折に対する3つの異なる手術方法、つまり人工股関節置換術（THR）、セメント固定型半関節置換術（UHR-C）、および非セメント固定型半関節置換術（UHR-NC）の有効性と安全性を比較しています。結果、THRとUHR-Cは同等の結果を示しましたが、UHR-NCは痛みが強くなり、歩行が減少し、補助具が必要となることがわかりました。また、脱臼のリスクも高くなっています。

手術方法の選択は慎重に

大腿骨頸部骨折の治療には、様々な手術方法があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあります。手術方法を選択する際は、医師と相談し、自分の状態に合った方法を選ぶことが大切です。特に、高齢者や基礎疾患を持つ患者さんは、手術のリスクとベネフィットをよく理解した上で、医師とよく話し合って決めるようにしましょう。