食事性コレステロールと血液コレステロールの間に相関関係はあるか？疫学データと臨床介入からのエビデンス

著者: FernandezMaria Luz, MurilloAna Gabriela

原題: Is There a Correlation between Dietary and Blood Cholesterol? Evidence from Epidemiological Data and Clinical Interventions.

概要

本レビューは、食事性コレステロールと血中コレステロールレベルの関係を検討した。最近の研究では、食事性コレステロールの摂取量を制限するという以前の推奨事項に異議を唱え、その2つに相関関係がないことがわかった。レビューでは、特定のリポタンパク質サブフラクションと全体的な心血管の健康への、適度なコレステロール摂取量を含む食事介入の潜在的な利点を強調している。

論文詳細　

原文の要約 :

Dietary cholesterol has been a topic of debate since the 1960s when the first dietary guidelines that limited cholesterol intake to no more than 300 mg/day were set. These recommendations were followed for several years, and it was not until the late 1990s when they were finally challenged by the ne...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

食事性コレステロールと血液コレステロールの関係：疫学データと臨床介入から得られた証拠

食事性コレステロールは、1960年代に一日あたりのコレステロール摂取量を300mg以下に制限する最初の食事ガイドラインが発表されて以来、議論の的となっています。これらの推奨事項は長年続きましたが、1990年代後半になって、疫学研究とメタ分析から得られた新たな情報によってようやくその妥当性が疑われ始めました。これらの研究では、食事性コレステロールと血液コレステロールの間に相関関係がないことが確認されました。さらに、様々な集団においてコレステロール摂取量を変えて行った食事介入研究では、これらの知見が裏付けられるだけでなく、血漿リポタンパク質サブフラクションとサイズの有益な効果、HDLコレステロールの増加、HDLの機能性の向上も報告されています。本稿では、最近の疫学分析とメタ分析、および臨床試験のエビデンスを評価し、食事性コレステロールと血液コレステロールの間に相関関係がないことをより深く理解することを目指しています。

食事性コレステロールは血液コレステロールに影響を与えない？

この研究は、食事性コレステロールと血液コレステロールの間に相関関係がないことを示唆しています。これは、長年信じられてきた常識を覆すものであり、注目すべき発見です。研究では、様々な集団においてコレステロール摂取量を変えて行った食事介入研究でも、血液コレステロールに有意な変化はみられませんでした。

健康への影響と生活への応用

この研究結果は、食事制限で血液コレステロール値を下げることに固執する必要がないことを示唆しています。しかし、コレステロールは体に必要な栄養素であるため、摂取量を完全に無視することはできません。バランスの取れた食事を心がけ、健康的な生活習慣を維持することが重要です。

ラクダ博士の結論

この研究は、ラクダ博士にとって砂漠のオアシスのような発見です。長年、コレステロールは悪者扱いされてきましたが、この研究によってそのイメージが変わるかもしれません。食事性コレステロールは血液コレステロールに影響を与えないという研究結果を踏まえて、食事制限に固執する必要はないでしょう。しかし、バランスの取れた食事を心がけ、健康的な生活習慣を維持することは、これからも重要です。