オキシブチニンの投与量の変動と臨床転帰：神経性膀胱の患者の小児コホート

著者: CampbellJack G, KoenigJoel F, MalikMahnoor F, McLaughlinMatthew J, RandallJoseph Hogan

原題: Dosing Variability and Clinical Outcomes of Oxybutynin: A Pediatric Cohort of Patients With Neurogenic Bladder.

概要

本研究では、神経性膀胱を患う小児患者コホートにおけるオキシブチニンの使用状況を調べた。その結果、最大投与量にもかかわらず、投与量のばらつきが大きく、膀胱内圧（DLPP）が高値を示すことが明らかになった。これらの知見から、この集団におけるオキシブチニンのバイオアベイラビリティについてさらに調査する必要があること、および患者のゲノムに基づいた精密投与モデルを開発する必要があることが示唆される。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Despite the therapeutic advancements of the last several decades, neurogenic bladder remains a significant source of morbidity for patients with a spinal pathology. Oxybutynin is a mainstay of treatment in pediatric populations despite significant side effects and highly variable bioavai...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

神経性膀胱患児におけるオキシブチニンの投与量変動と臨床転帰

神経性膀胱は、脊髄などに障害があるために膀胱の機能がうまく働かない病気です。オキシブチニンは、神経性膀胱の治療に用いられる薬剤ですが、副作用が強く、生体への吸収率が人によって大きく異なることが課題です。この研究では、神経性膀胱の患児におけるオキシブチニンの投与量と臨床転帰を調べました。

オキシブチニンの投与量には、患児間で大きなばらつきが見られる

研究の結果、神経性膀胱の患児におけるオキシブチニンの投与量には、患児間で大きなばらつきが見られました。オキシブチニンの投与量は、患児の年齢や性別によって異なることがわかりました。また、オキシブチニンの投与量が多いにもかかわらず、膀胱の機能が改善しない患児もいました。

オキシブチニンの生体への吸収率を調べる必要がある

この研究は、オキシブチニンの投与量と臨床転帰の関係について、さらなる研究が必要であることを示しています。オキシブチニンの生体への吸収率が、患児間で異なることが原因と考えられます。砂漠のラクダは、環境や体調によって水分摂取量が異なります。神経性膀胱の患児も、オキシブチニンの生体への吸収率が異なるため、適切な投与量を見つけることが重要です。