ミダゾラム鼻腔スプレーによる発作群の反復治療の精神社会的転帰：第3相オープンラベル延長試験の結果

著者: BrunnertMarcus, CamposRita, ChenLinda, FakhouryToufic, MengTze-Chiang, PullmanWilliam E, SzaflarskiJerzy P, Van EssPeter

原題: Psychosocial outcomes of repeated treatment of seizure clusters with midazolam nasal spray: Results of a phase 3, open-label extension trial.

概要

ミダゾラム鼻スプレー（MDZ-NS）は、患者と介護者の両方から好意的に受け止められ、治療満足度の向上、不安の軽減、および旅行に関する自信の向上が見られた。

論文詳細　

原文の要約 :

OBJECTIVE: To evaluate treatment satisfaction, level of anxiety, confidence about traveling with midazolam nasal spray (MDZ-NS), and health-related quality of life in patients with seizure clusters and their caregivers after repeated, intermittent use of MDZ-NS in the outpatient setting. METHODS: W...掲載元で要旨全文を確認する

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ミダゾラム鼻スプレーを用いた反復的な発作群治療の精神社会学的転帰：第3相オープンラベル延長試験の結果

精神社会学的転帰、不安レベル、ミダゾラム鼻スプレー（MDZ-NS）を使用した旅行に対する自信、および発作群のある患者とその介護者の健康関連の生活の質を評価することを目的とした研究です。本研究は、第3相オープンラベル延長試験（ARTEMIS-2; P261-402; NCT01529034）から得られた精神社会学的転帰データを分析し、安定した抗てんかん薬療法を受けている12歳以上の発作群のある患者を対象としています。介護者は、患者が発作群を経験した場合に、MDZ-NS 5 mgを投与しました。発作が10分以内に終息しない場合、または10分から6時間以内に再発した場合は、2回目の投与を行うことができました。治療満足度に関する質問票（TSQM）、鼻腔内療法への影響に関する質問票（ITIQ）、およびShort Form-12 Health Survey version 2（SF-12v2）は、事前に指定された訪問時に患者または介護者によって自己記入されました。

ARTEMIS-2に登録された175人の患者のうち、161人（92.0％）が1回以上のMDZ-NSを投与され、治療後の発作関連の評価を受け、この分析の有効性評価セットに含まれ、中央値16.8ヶ月の期間で合計1,998個の治療された発作群がありました。すべてのTSQM尺度は、二重盲検のARTEMIS-1試験（NCT01390220）のベースラインからARTEMIS-2の最終訪問までに改善を示し、有効性（n = 135）、副作用（n = 139）、利便性（n = 139）、および全体的な満足度（n = 138）のすべてのドメインにおいてMDZ-NSに対する満足度が向上していることを示しています。ベースラインからのTSQMスコアの変化は、MDZ-NSを繰り返し使用すると一般的に増加しました。患者と介護者の両方において、不安はMDZ-NSを繰り返し使用すると一般的に軽減され、患者では、MDZ-NSの投与開始から最終訪問までにITIQスコアの平均値が2.5（n = 138）から3.5（n = 145）に改善し（介護者では2.6[n = 156]から3.6[n = 160]）、それぞれ改善しました。訪問1（ARTEMIS-2へのスクリーニングと登録）から訪問10（MDZ-NSで治療された16回の発作群エピソード後）までに、鼻腔内スプレーを使用した旅行に対する自信について「強く同意する」または「同意する」と回答した患者と介護者の割合は、79％以上であり、MDZ-NSを繰り返し使用すると一般的に増加しました。ベースラインから最終訪問までに、患者と介護者それぞれで、身体機能（0.9、1.1）、役割-身体（2.4、0.3）、身体的痛み（1.7、0.3）、一般的な健康状態（0.6、1.2）、および役割-感情的（2.1、0.3）、および身体的健康コンポーネント（1.6、1.0）のドメインで、SF-12v2スコアの小さな正の平均値の変化が見られました。

患者と介護者は、MDZ-NSを好意的に評価し、TSQMで認識される有効性、副作用、利便性、および全体的な満足度がベースラインから改善されました。これは、ITIQで繰り返し断続的に使用することで、不安が徐々に減少し、MDZ-NSを使用した旅行に対する自信レベルが高まっていることで裏付けられています。ベースラインから最終訪問までに観察されたSF-12v2スコアの正の平均値の変化は、規模が小さいものでした。この探索的分析の限界には、オープンラベル試験のデザインと、これらの質問票がてんかんの臨床的に重要な変化を特定するために直接検証されていないことが含まれています。ただし、これはこれらの結果が臨床的に意味がないことを意味するものではありません。全体的に、MDZ-NSは、発作群のアウト患者治療のための社会的に許容される薬物デバイスであり、生活の質と全体的な独立性を向上させる可能性があります。

MDZ-NSの使用による患者への影響

MDZ-NSの使用によって、発作群を経験する患者とその介護者の不安が軽減され、MDZ-NSを使用した旅行に対する自信が高まったことが示唆されています。これは、患者や家族がより安心して外出したり、旅行したりできるようになることを意味します。また、発作群の治療に関する満足度も向上し、生活の質が向上する可能性も示唆されています。

健康への影響と生活への応用

本研究の結果は、MDZ-NSが、発作群のある患者とその介護者の生活の質を向上させる可能性があることを示唆しています。ただし、この研究はオープンラベル試験であるため、プラセボ効果やバイアスの可能性も考慮する必要があります。また、MDZ-NSが、他の治療法と比較して、どの程度有効であるかについては、さらなる研究が必要となります。

ラクダ博士の結論

砂漠を旅するラクダにとって、砂嵐は大きな脅威です。しかし、適切な準備と対策があれば、砂嵐を乗り越えることができます。MDZ-NSは、発作群という砂嵐を乗り越えるための、ラクダにとっての砂漠のオアシスのような存在と言えるでしょう。本研究は、MDZ-NSが、発作群のある患者とその介護者の生活の質を向上させる可能性を示唆していますが、さらなる研究が必要であることも忘れてはなりません。