SHIME技術を用いた、PPIによる腸内細菌叢に対するエンテロジェルミナの保護および回復メカニズムの調査

著者: BroeckMattia Van den, DuysburghCindy, PerezMarcos, RighettoZefferino, VerstrepenLynn

原題: Investigation of Enterogermina's Protective and Restorative Mechanisms on the Gut Microbiota with PPI, Using SHIME Technology.

概要

プロトンポンプ阻害薬（PPI）の長期使用は、腸内細菌叢を乱す可能性がある。この研究では、ヒト腸内細菌叢のインビトロモデルを使用して、4種類のバチルス・クラウジー菌株を含むプロバイオティクスであるエンテロジェルミナが、PPIによって誘発されるディスバイオシスに与える影響を調査した。その結果、このプロバイオティクスは、PPI治療後の腸内細菌叢に有益な影響を与える可能性があることが示唆されている。

論文詳細　

原文の要約 :

Proton pump inhibitors (PPIs) are commonly prescribed medications associated with changes in the gut microbiome and dysbiosis when used long-term. Probiotics, such as Enterogermina<sup>®</sup> (containing four strains of <i>Bacillus clausii</i>) reduce side effects from triple therapy with PPI+...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

SHIME技術を用いたPPIによる腸内細菌叢へのEnterogerminaの保護および回復メカニズムの調査

プロトンポンプ阻害薬(PPI)は一般的に処方される薬剤であり、長期使用すると腸内細菌叢の変化とディスバイオシスが関連付けられています。Enterogermina^®(Bacillus clausiiの4つの菌株を含む)などのプロバイオティクスは、PPI+抗生物質による3剤併用療法の副作用を軽減します。本研究では、このプロバイオティクスが、PPI使用によって誘発されるディスバイオシスを予防および/または治療する能力を評価することを目的としています。

EnterogerminaはPPIによる腸内細菌叢の乱れを抑制

本研究では、ヒト腸内微生物生態系^®モデルの3重粘膜シミュレーター(SHIME)を用いて、EnterogerminaがPPIによる腸内細菌叢の乱れを抑制する効果があることが示されました。PPI単独(コントロール)群、PPI+Enterogermina(予防)群、PPI後のEnterogermina治療(治療)群で、微生物群集の構成と代謝産物の産生を測定しました。その結果、予防群と治療群では、腸内細菌叢の多様性の有意な変化と酪酸レベルの増加が見られ、これは腸の健康に有益な効果を示しています。プロバイオティクスを使用すると、PPI使用による一部の影響が打ち消されました: Streptococcus bovisのレベルはコントロール群では増加しましたが、プロバイオティクス治療後には減少しました。

プロバイオティクスの重要性

プロバイオティクスは、腸内細菌叢のバランスを整え、健康を維持するのに役立つ有用な微生物です。腸内細菌叢は、消化、免疫、精神など、様々な身体機能に影響を与えています。プロバイオティクスを摂取することで、腸内環境を改善し、健康を維持することが期待できます。

ラクダ博士の結論

砂漠の旅では、ラクダの胃袋は、厳しい環境でも栄養を蓄えるための重要な器官です。腸内細菌叢も、まさにラクダの胃袋のように、私たちの健康を支える重要な役割を担っています。この研究は、Enterogermina^®が、砂漠の旅の過酷な環境に耐えるラクダの胃袋のように、腸内環境を守るために役立つことを示唆しています。砂漠の旅で体調を崩さないように、腸内環境にも気を配りましょう。