ペパーミントレモンアロマテラピーが白血病の小児患者における悪心・嘔吐と生活の質に及ぼす影響: ランダム化比較試験

著者: AyçiçekAli, MöhürNaciye, YıldızSuzan, ŞancıYağmur

原題: Effect of peppermint-lemon aromatherapy on nausea-vomiting and quality of life in pediatric patients with leukemia: A randomized controlled trial.

概要

化学療法を受けている白血病の小児では、ペパーミント・レモンの吸入アロマセラピーは、プラセボ群や対照群と比較して、化学療法誘発性悪心・嘔吐症状の管理と生活の質の改善に効果的であった。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Nausea and vomiting, frequently induced by chemotherapy, can delay treatment protocols and the healing process. PURPOSE: The aim of this study is to determine how aromatherapy inhalation with peppermint and lemon using a diffuser affects nausea-vomiting management and quality of life in...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

ペパーミントとレモンのアロマテラピーが小児白血病患者の悪心・嘔吐に効果あり？

小児白血病の化学療法では、悪心や嘔吐といった副作用が頻繁に起こり、治療の遅延や回復過程の遅れに繋がる場合があります。この研究では、ペパーミントとレモンのアロマテラピーが、化学療法を受けている小児白血病患者の悪心・嘔吐の管理と生活の質にどのような影響を与えるかを調べました。2歳から12歳までの小児白血病患者90人を対象に、アロマテラピー群、プラセボ群、対照群の3つのグループに分け、実験を行いました。

ペパーミントとレモンのアロマテラピーは有効？

アロマテラピー群では、プラセボ群や対照群と比べて、心拍数と呼吸数が有意に低くなりました。また、アロマテラピー群では、プラセボ群や対照群と比べて、生活の質が有意に高まりました。さらに、アロマテラピー群では、1回目の化学療法サイクルと4回目の化学療法サイクルの間の悪心・嘔吐・げっぷの指標スコアの変化が、プラセボ群や対照群と比べて有意に大きくなりました。

ラクダ博士の結論

この研究は、ペパーミントとレモンのアロマテラピーが、小児白血病患者の化学療法による悪心・嘔吐の症状の管理と生活の質の向上に有効である可能性を示唆しています。化学療法による副作用に苦しむ小児白血病患者にとって、ペパーミントとレモンのアロマテラピーは、砂漠のオアシスのような、安らぎと癒しをもたらすものかもしれません。今後の研究によって、アロマテラピーが安全で効果的に悪心・嘔吐の症状を改善できることが証明されることを期待しています。