ポリ（オキシエチレン）/ポリ（オキシプロピレン）ブチルエーテルは、皮膚におけるN,N-ジエチル-3-トルアミドの忌避効果を延長する

著者: KawaguchiMayu, MatsubaraAkira, MatsumotoKana, NagaiNoriaki, NobuharaKenji, OtakeHiroko, SasabeTatsuji, SatoKanta, TagaAtsushi, YoshitomiJoji

原題: Poly(oxyethylene)/Poly(oxypropylene) butyl ether prolongs the repellent effect of N,N-diethyl-3-toluamide on the skin.

概要

DEETは、広く使用されている虫よけ剤であり、エタノールとPOE-POPを配合した。POE-POPは、DEETのラット皮膚の表層における保持を高め、より深い組織への浸透を減少させ、皮膚を損傷することなく、その忌避効果を高めた。

論文詳細　

原文の要約 :

N,N-diethyl-meta-toluamide (DEET) is a widely used insect repellent, with minimal skin permeation and sustained repellent activity in the superficial layers of the skin. In this study, we prepared a 10% DEET formulation consisting of 40% ethanol with or without 2% poly(oxyethylene)/poly(oxypropylene...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

DEETの皮膚残留性向上による虫除け効果の持続性

DEETは、広く用いられている虫除け成分ですが、皮膚への浸透性が低く、皮膚表面での効果が限定的でした。本研究では、両親媒性のランダムコポリマーであるPOE-POPをDEET製剤に添加することで、DEETの皮膚表面での残留性を高め、虫除け効果の持続時間を延ばすことを試みました。その結果、POE-POPを添加したDEET製剤は、皮膚への浸透性を抑制し、皮膚表面での残留性を高める効果を示しました。また、DEETの虫除け効果も向上しました。さらに、1か月間の反復投与でも皮膚への悪影響は見られませんでした。

DEET製剤の改善は、虫除け効果の持続性を向上させる

POE-POPを添加することで、DEETの皮膚への浸透性を抑制し、皮膚表面での残留性を高める効果が確認されました。これは、DEETの虫除け効果の持続時間を延ばすことにつながります。この研究は、DEET製剤の改善によって、より効果的かつ安全な虫除け製品の開発に貢献する可能性を示唆しています。

健康への影響と生活への応用

DEETは、蚊などの害虫から身を守るために広く用いられています。しかし、DEETは、皮膚への浸透性が高いことから、健康への影響が懸念されています。POE-POPを添加したDEET製剤は、皮膚への浸透性を抑制し、安全性を向上させる可能性があります。この製剤は、DEETの使用による健康へのリスクを軽減し、より安心して虫除け対策を行うことができるようになるかもしれません。

ラクダ博士の結論

DEETは、砂漠の厳しい環境から身を守るために、旅人にとって欠かせないアイテムです。しかし、DEETは、砂漠の猛暑のように、皮膚への負担が大きいという側面も持ち合わせています。POE-POPを添加したDEET製剤は、砂漠のオアシスのように、DEETの負担を軽減し、より快適な虫除け対策を可能にするかもしれません。