妊娠中のCOVID-19患者における、経口ニルマトレルビル-リトナビル使用と臨床的転帰

著者: ButlerSharlay K, DioufKhady, JohnsSarah L, PanakamAisvarya, ToureBineta B, TuomalaRuth E

原題: Oral Nirmatrelvir-Ritonavir Use and Clinical Outcomes in Pregnant Patients With Coronavirus Disease 2019 (COVID-19).

概要

本研究は、抗ウイルス薬であるニルマトレルビル-リトナビルを服用した妊婦と服用しなかった妊婦の妊娠およびCOVID-19の転帰を比較した。

論文詳細　

原文の要約 :

We conducted a retrospective cohort study of pregnant patients who tested positive for severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-CoV-2) infection by RNA polymerase chain reaction test or home test who were counseled about taking nirmatrelvir-ritonavir if they were within 5 days of sympto...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

経口ニルマトレルビル・リトナビル使用と新型コロナウイルス感染症（COVID-19）妊娠患者における臨床転帰

本研究では、症状発症後5日以内の新型コロナウイルス感染症（COVID-19）妊娠患者に対して、ニルマトレルビル・リトナビル投与が推奨された場合の、妊娠とCOVID-19の転帰を比較しました。ニルマトレルビル・リトナビル投与を受けた患者114人と投与を受けていない患者323人を比較しました。両群でワクチン接種率が高く、比較可能でした。ニルマトレルビル・リトナビルは耐容性が良く、副作用による薬剤中止は認められませんでした。どちらの群でも集中治療室への入院は認められませんでした。ニルマトレルビル・リトナビル投与群と非投与群で、ほとんどの産科的および医学的転帰は類似していました。ニルマトレルビル・リトナビル投与群では、手術部位感染（3例[2.7％]対0例[0％]、P = .02）と妊娠高血圧症候群（11例[9.6％]対12例[3.7％]、P = .02）の発生率が有意に高かったです。多変量モデルを作成できるほどアウトカムイベント数が少なかった。これらの予備的なデータは、妊娠中のニルマトレルビル・リトナビル使用について、臨床医と患者に安心感を与える可能性があります。

ニルマトレルビル・リトナビルは、妊娠中のCOVID-19治療に有効な可能性

本研究では、ニルマトレルビル・リトナビルが、妊娠中のCOVID-19治療に有効な可能性が示唆されました。ただし、この研究は、予備的なデータに基づいたものであり、さらなる研究が必要です。また、ニルマトレルビル・リトナビルは、手術部位感染や妊娠高血圧症候群などの副作用のリスクを高める可能性があることも示されています。妊娠中のCOVID-19治療には、医師とよく相談し、最適な治療法を選びましょう。

妊娠中のCOVID-19治療は、医師とよく相談しましょう

妊娠中のCOVID-19治療は、母体と胎児の両方に影響を与えるため、慎重に進める必要があります。妊娠中のCOVID-19治療に関する最新の情報を入手し、医師とよく相談して、最適な治療法を選びましょう。

ラクダ博士の結論

妊娠中のCOVID-19は、砂漠の猛暑のように、母体と胎児にとって危険な状態です。ニルマトレルビル・リトナビルは、この厳しい状況を乗り切るためのオアシスのような薬剤ですが、副作用のリスクも存在します。妊娠中のCOVID-19治療は、砂漠の旅のように、慎重に進める必要があります。医師とよく相談して、安全な治療を選びましょう。