論文詳細 
原文の要約 :
1. The effect on renal blood flow regulation of unilateral renal denervation followed by administration of a prostaglandin synthesis inhibitor has been studied in nine conscious rabbits.2. Renal blood flow distribution was estimated using radioactive microspheres injected via a pre-implanted left ve...掲載元で要旨全文を確認する
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引用元:
https://doi.org/10.1113/jphysiol.1979.sp013056

データ提供:米国国立医学図書館(NLM)

腎臓の神経脱感作とメクロフェナメートによる腎血流量調節への影響

腎臓の血流調節は、様々な要因によって複雑に制御されています。本研究では、意識のあるウサギにおいて、片側腎臓の神経脱感作後にプロスタグランジン合成阻害剤を投与したときの腎血流量調節への影響を調べています。研究では、心室に事前に埋め込んだカテーテルを介して放射性マイクロ球を注入することで、腎血流量分布を推定しました。心臓出力は、サーモダイリューション法で推定しました。測定は、メクロフェナメート(パーケ・デイビス社製、4mg/kg)を静脈内投与する前と後で実施されました。神経脱感作により、48時間後には腎皮質カテコールアミン濃度が約50%低下しました。安静時の腎血流量は、神経脱感作された腎臓と神経が温存された腎臓の間で有意な差はありませんでした。

メクロフェナメートは、神経脱感作された腎臓の血流調節に影響を与える

メクロフェナメートは、平均59mmHgから70mmHgに有意な血圧上昇を引き起こしました。神経が温存された腎臓では、メクロフェナメートは腎血流量を8.1±0.6(平均±平均の標準誤差)ml/min/g腎臓重量から6.5±0.4ml/min/gに低下させました。一方、神経脱感作された腎臓では、8.9±0.7から6.25±0.3ml/min/gに低下しました。メクロフェナメート投与後、神経が温存された腎臓では内皮質から血流が再分配され、神経脱感作された腎臓では逆に内皮質に向かって血流が再分配されました。本研究の結果から、意識のある動物では、安静時の交感神経緊張は腎血流量にほとんど影響を与えないことがわかりました。メクロフェナメート投与後に神経脱感作された腎臓の外皮質で血流量が著しく減少したことは、血管拡張性プロスタグランジンの合成が減少したことで、循環カテコールアミンに対する脱感作過敏性が露呈したことを示唆しています。あるいは、腎臓交感神経は、通常、外皮質におけるプロスタグランジン合成を促進している可能性があります。

ラクダ博士の結論

砂漠の砂丘のように、腎臓の血流は、様々な要因によって複雑に変化するものです。この研究は、腎臓の神経脱感作とプロスタグランジン合成阻害剤が、腎血流量調節に影響を与えることを示しています。今後の研究では、これらのメカニズムをさらに詳しく解明し、腎疾患の治療法開発につなげていくことが期待されます。

日付 :
  1. 登録日 1980-05-14
  2. 改訂日 2019-05-09
詳細情報 :

Pubmed ID

536922

DOI(デジタルオブジェクト識別子)

10.1113/jphysiol.1979.sp013056

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