家族性腺腫性ポリープ症における、スルリンダックによる結腸および直腸腺腫の治療

著者: BookerS V, CelanoP, GiardielloF M, HamiltonS R, HylindL M, KrushA J, OfferhausG J, PiantadosiS, RobinsonC R

原題: Treatment of colonic and rectal adenomas with sulindac in familial adenomatous polyposis.

概要

スルインダックは非ステロイド系抗炎症薬であり、多数の結腸直腸ポリープの発症を特徴とする家族性腺腫性ポリープ症（FAP）の患者におけるポリープ数の減少に有望であることが示されている。しかし、手術を受けていないFAP患者では、対照試験は実施されていない。

論文詳細　

原文の要約 :

Familial adenomatous polyposis is an autosomal dominant disorder characterized by the formation of hundreds of colorectal adenomas and eventual colorectal cancer. Administration of the nonsteroidal antiinflammatory drug sulindac has been followed by regression of polyps in patients with this disorde...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

家族性腺腫性ポリープ症に対するスルチンダクによる結腸および直腸腺腫の治療

家族性腺腫性ポリープ症は、数百の結腸直腸腺腫の形成と最終的な結腸直腸癌を特徴とする常染色体優性遺伝性疾患です。非ステロイド性抗炎症薬スルチンダクの投与は、この疾患の患者でポリープの退縮が観察されていますが、手術を受けていない患者を対象としたこの薬の対照試験は報告されていません。

この研究は、家族性腺腫性ポリープ症の患者を対象とした、スルチンダクの治療効果を評価した対照試験です。対象は、手術を受けていない家族性腺腫性ポリープ症の患者で、スルチンダク群とプラセボ群に分け、ポリープのサイズや数の変化を観察しました。その結果、スルチンダク群では、プラセボ群と比較して、ポリープのサイズや数が有意に減少することが示されました。これらの結果は、スルチンダクが、家族性腺腫性ポリープ症の患者におけるポリープの退縮に有効であることを示唆しています。

家族性腺腫性ポリープ症の治療

家族性腺腫性ポリープ症は、結腸直腸癌のリスクが高い疾患です。スルチンダクなどの薬物療法は、ポリープの発生を抑制し、結腸直腸癌のリスクを低下させるのに役立ちます。もし、家族性腺腫性ポリープ症の診断を受けた場合は、医師に相談し、適切な治療法を選択しましょう。

ラクダ博士の結論

ラクダ博士は、スルチンダクは、家族性腺腫性ポリープ症の患者におけるポリープの退縮に有効な薬物であることを知りました。家族性腺腫性ポリープ症は、放置すると結腸直腸癌のリスクが高くなるため、早期発見と治療が大切です。もし、家族性腺腫性ポリープ症の診断を受けた場合は、医師に相談し、適切な治療法を選択しましょう。