強迫性障害の治療における行動集団療法と個別行動療法の比較

著者: Fals-StewartW, MarksA P, SchaferJ

原題: A comparison of behavioral group therapy and individual behavior therapy in treating obsessive-compulsive disorder.

概要

強迫性障害（OCD）の患者93人を対象とした研究では、個別行動療法と集団行動療法の両方とも、治療終了時におけるOCD症状、抑うつ、不安の軽減に同等の効果が見られました。個別療法は、症状の軽減が早かったですが、2種類の療法とも、6か月のフォローアップで、その効果を維持していました。

論文詳細　

原文の要約 :

Outpatients with a primary DSM-III axis I diagnosis of obsessive-compulsive disorder (OCD: N = 93) were randomly assigned to one of three treatment groups: One group (N = 30) received 24 sessions of behavioral group therapy over a 12-week period; a second group (N = 31) received 24 individual behavi...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

強迫性障害の克服、グループ療法と個別療法、どちらが効果的？

強迫性障害 (OCD) は、特定の考えや行動を繰り返し、日常生活に支障をきたしてしまう精神疾患です。OCDの治療には、行動療法が有効とされていますが、グループ療法と個別療法、どちらが効果的なのか、研究者は長い間頭を悩ませてきました。今回の研究では、OCDの患者さんを対象に、グループ療法と個別療法の効果を比較しました。その結果、グループ療法と個別療法は、どちらもOCDの症状を改善する効果があり、効果の面では大きな差は見られませんでした。しかし、個別療法では、グループ療法よりも早く症状が改善する傾向が見られました。この研究は、OCDの治療において、グループ療法と個別療法、どちらを選択するかの判断材料となります。

強迫性障害の治療、個人に合わせた選択が重要

強迫性障害 (OCD) の治療には、グループ療法と個別療法、どちらを選択するかが重要な問題です。今回の研究では、どちらも効果があることがわかりましたが、個別療法の方が早く効果が出る傾向がありました。どちらの療法が自分に適しているのか、医師と相談しながら、慎重に選択することが大切です。

ラクダ博士の結論

強迫性障害の治療には、グループ療法と個別療法、どちらが良いのか、悩ましい問題ですね。今回の研究では、どちらも効果があるという結果が出ました。しかし、個別療法の方が早く効果が出るという結果も出ています。どちらの療法が自分に適しているのか、医師と相談して、慎重に決めてください。そして、自分のペースで治療を進めていきましょう！