トールアード・ド・ポイントの動物実験モデルにおける、第2世代抗ヒスタミン薬であるエバスチンとテルフェナジンの心臓毒性と薬物相互作用プロファイル

著者: EganR W, HeyJ A, KreutnerW, del PradoM

原題: Cardiotoxic and drug interaction profile of the second generation antihistamines ebastine and terfenadine in an experimental animal model of torsade de pointes.

概要

第二世代の抗ヒスタミン薬であるテルフェナジンとエバスチンは、QTc間隔の延長、徐脈、低血圧、および不整脈発生を特徴とする、類似した心毒性作用を示した。しかし、ロラタジンはこれらの副作用を示さなかった。

論文詳細　

原文の要約 :

Second generation antihistamines are widely used because of their efficacy in treating allergic disorders without significant sedative side effects. Recent clinical evidence shows that some of the early prototypes in this class, namely terfenadine and astemizole, have the potential for producing tor...掲載元で要旨全文を確認する

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第二世代抗ヒスタミン薬エバスチンとテルフェナジンの心臓毒性と薬物相互作用プロファイル：トルサード・ド・ポアンツの動物モデル

第二世代抗ヒスタミン薬は、有意な鎮静作用なしにアレルギー性疾患の治療に効果があるため、広く使用されています。最近の臨床的エビデンスから、このクラスの初期の原型であるテルフェナジンとアステミゾールは、トルサード・ド・ポアンツを引き起こす可能性があることが示されています。トルサード・ド・ポアンツは、生命を脅かすまれなタイプの心室性不整脈です。この特性が、最近導入された新しい第二世代抗ヒスタミン薬にも共通しているのかどうかという重要な疑問が提起されています。本研究の目的は、これらの薬物の心臓毒性傾向を示す実験動物モデルにおいて、テルフェナジン（CAS 50679-08-8）とエバスチン（CAS 90729-43-4）（新しい第二世代抗ヒスタミン薬）のECGと心臓血管効果を特徴づけ、比較することでした。また、テルフェナジンのECG効果とエバスチンのECG効果に対する抗真菌薬ケトコナゾール（CAS 65277-42-1）の薬物相互作用効果を評価しました。ケトコナゾールは、エバスチンとテルフェナジンの肝臓での初回通過代謝を阻害し、ヒトにおけるテルフェナジンの心臓毒性を増強することが知られています。

研究者たちは、麻酔したモルモットにテルフェナジン（10 mg/kg）とエバスチン（50 mg/kg）を静脈注射しました。実験中、心電図（ECG）と心臓血管パラメーター（血圧と心拍数）を測定しました。心電図波形を分析して、QTc間隔、PR間隔、QRS間隔、心拍数を決定しました。意識のあるモルモットにおける別々の研究では、経口ケトコナゾール（200 mg）が経口テルフェナジン（60 mg）とエバスチン（10 mg）のECG効果に及ぼす影響を調べました。麻酔したモルモットに静脈注射したテルフェナジン（10 mg/kg）とエバスチン（50 mg/kg）は、QTc間隔の有意な延長と心電図信号の乱れを引き起こしました。心電図効果は、振幅が大きく、形態が異常なT波と、不整脈活性の発生を特徴としていました。どちらの薬物も著しい徐脈と低血圧を引き起こしました。意識のある動物では、経口ケトコナゾールによる前処理は、テルフェナジンとエバスチンのQTc間隔延長効果を有意に増強しました。経口テルフェナジンとエバスチンは、意識のあるモルモットに試験された用量で単独で投与した場合、悪影響のあるQTc間隔延長効果はありませんでした。意識のあるモルモットにおける別の研究では、経口ロラタジン（10 mg; CAS 79794-75-5）を単独で、またはケトコナゾールで前処理した動物に投与しても、心電図パラメーターには影響しませんでした。本研究は、テルフェナジンとエバスチンが、麻酔したモルモットにおいて、QTc間隔延長、徐脈、低血圧、不整脈を促進する活性という共通の心臓毒性特性を示すことを明らかにしました。さらに、ケトコナゾールによる前処理は、両方の薬物のQTc間隔効果を増強し、これはおそらく、CYP3A4による肝臓代謝の阻害後に起こる親薬物の蓄積によるものです。結論として、私たちの調査結果は、エバスチンとテルフェナジンが、心臓毒性と薬物相互作用効果の潜在的リスクにおいて類似性を示すことを示唆しています。対照的に、ロラタジンは、悪影響のある心電図と薬物相互作用効果がありません。

研究者たちは、テルフェナジンとエバスチンが、QTc間隔延長や不整脈などの心臓への悪影響を及ぼす可能性があることを明らかにしました。また、ケトコナゾールなどの他の薬物と併用すると、これらの副作用が強まる可能性があることも示されました。これらの結果は、テルフェナジンとエバスチンを使用する際には、心臓への影響に注意する必要があることを示唆しています。

第二世代抗ヒスタミン薬の安全性

第二世代抗ヒスタミン薬は、アレルギー性疾患の治療に有効な薬物ですが、心臓への悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、第二世代抗ヒスタミン薬を使用する際には、医師の指示に従い、安全に服用することが大切です。また、心臓病などの持病がある場合は、事前に医師に相談する必要があります。

ラクダ博士の結論

第二世代抗ヒスタミン薬は、砂漠の幻影のように、一見安全そうに見えます。しかし、実際には、心臓に悪影響を及ぼす可能性があるのです。ラクダが砂漠の危険を察知するように、私たちは、第二世代抗ヒスタミン薬を使用する際には、その副作用に注意し、安全に服用することが大切です。研究者たちは、砂漠の奥深くに隠された謎を解き明かすように、より安全な抗ヒスタミン薬の開発を目指し、研究を続けていくでしょう。